ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

ばけもの

羽白熊鷲(参考『和漢三才図会』)

神功皇后がまだ即位する前の頃、荷持田村に羽白熊鷲というものがあった。強健で翼がありよく飛び高く翔けた。朝廷に従わず人民から略奪していた。神功皇后に成敗されたと言われている。

土蜘蛛(参考『和漢三才図会』)

神武天皇の御代に土蜘蛛というものがあった。身長は低く、手足が長く、『和漢三才図会』の著者は侏儒(小人症)と同類としている。皇軍は葛を編んで作った網で土蜘蛛を覆って殺した。葛城という地名はこのことにちなんでいる。

口裂け女

ついでなので口裂け女にも触れてみよう。口裂け女というのは非常に美しい女性であるが、口が耳まで裂けているのでマスクで隠している。人に出会うとマスクをはずし「わたしきれい?」と言う。この女のうわさが日本全国を疾風のように駆けめぐり、子供たちを…

青がいい、黄色がいい、赤がいい?

これは私が幼い頃に聞いた話だが、ある小学校で授業中にもよおした子供が席をたって便所に行った。ところが紙がなかったので、どうしようか迷っていると、誰か別の子供が入ってくる気配がした。「すみません、紙をくれませんか」その子が声をかけると、扉の…

ロクサン

南会津(福島)にはロクサンまたは通り神と呼ばれる便所の神がいる。この神は盲目で人が便所に唾を吐くとたたって目を病ませる。麻がらなどの捨て木を便槽に捨てると盲目の神様が拾い上げるのにくろうするからいけないなど、言い伝えが多数あるというが詳細…

烏瑟沙摩明王または烏枢沙摩明王

うすまさみょうおう。ウッチュシュマの音写。不浄金剛(ふじょうこんごう)、穢跡金剛(えしゃくこんごう)とも。弘法大師が唐から招来したと言われている神。悪いものを打ち負かし善に導く。眼病と下半身の病に霊験がある。便所の神さまとして知られている。…

海和尚(参考『和漢三才図会』)

海和尚は人面の亀である。江戸時代の日本で作られた『和漢三才図会』にあり、水木しげる氏が絵にしているのとほぼ同じものの絵が添えられている。 『和漢…』によれば、海和尚は別名を海坊主と言い、体はすっぽん、人面で頭髪はなく、大きなもので五、六尺(1…

野槌・のづち・ノヅチ(参考『和漢三才図会』)

ツチノコのことを調べていると『和漢三才図会』に記述があるとする情報に行き当たるが、どうもこの説には疑問を感じる。たしか野槌と称する蛇についての記述はある。しかし、その蛇の姿は長さ三尺(つまり90cm!)あるというのである。この時点でツチノコとな…

虎頭魚体の海蛮師?海豹?(参考『夢溪筆談』)

嘉祐年間(1056-1063年)に海州の漁師が奇妙な生き物をつかまえた。体は魚で首は虎、虎の模様がある。二本の短い足が肩についており。指の爪は虎である。長さは七、八尺。人を見て涙を流す。役所に担ぎ込んだが数日後に死んでしまった。長老が言うには「海蛮…

 麟(参考『夢溪筆談』)

至和年間(1054-1055)に、交趾(ベトナム)が麟を献上した。牛に似て大きく、全身に鱗があり、首(頭?)に一本の角がある。伝説にいう麟には似ていなかったという。山犀という人もいたが、山犀に鱗はない。麟と認めればベトナムにだまされたことになり、さ…

フールヤヌカン(参考『島からのことづて』)

沖縄の便所の女神。漢字を当てるとフール屋ぬ神だろうか。家の各所の守り神を決める時に、美しい女の神が自ら便所を守ると言った。魂(まぶい)を落として元気のない人が、落とした場所で魂を拾えなかった時に、便所にて女神に祈ると魂を拾ってきてくれると…

紫姑神(参考『夢溪筆談』)

紫姑神は便所の女神である。 ある人の妾で本妻にいじめられ、毎日厠掃除をさせられていた。この女が正月十五日に死んだので、この日に紫姑をまつり、その年の蚕の良否をたずねた。また、便所に紫姑の像をつくり酒などを備えてまつる。正月十五日に限らず紫姑…