ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

拙著一覧

 趣味と実益をかねて江戸時代の絵本(草双紙)などを翻刻&現代語に翻訳して出版しています。Amazon で購入して Kindle で読む電子書籍です。紙の本ではありません。Unlimited対応です(一冊だけ手違いで非対応になってる本があるかもですが)。
最新刊


 2021年1月発行の新しい本です。いわゆるジョン万次郎の話で、幕末の本を現代語訳にしました。今回古文はついていないです。テキストに挿し絵を挿入する形式で作ってみたいと思ってやってみたんですが、なんかオンラインプレビューワーで見ると、挿し絵のサイズが(もとは同じ大きさなのに)まちまちになってどうやっても直らなかったです。端末で見た時どうなるかわからないんですが、あまり体裁よくできてなかったらごめんなさい。Unlimited等の読み放題対応です。


既刊


 みんなで翻刻+珍獣の館文庫コラボシリーズ。豊富な挿し絵と現代語訳付き。絵本感覚で読めます。



 「飛た間違矢口噂」は夫婦の性格が入れ替わってしまう話。「化物箱根の先」「化物七段目」は時代に取り残された妖怪たちが新しい化け方を模索する話です。どれも江戸時代の草双紙(絵本)で、豊富な挿し絵と現代語訳を収録しています。



 ここから下は文章だけの本です。横書きだったり、縦書きだったり、あまり体裁がよくないですがよろしくおねがいします。


令和二庚子年不可思議日誌

令和二庚子年旧正月の頃、新型古呂那、アマビヱ
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アマビヱ流行る
旧四月、頭が雄胴体が雌の雉
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頭が雄胴体が雌の雉あらはる
閏四月より毎月異臭あり

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三浦半島に異臭

閏四月、仙台上空に謎の飛翔体
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仙台上空に鞠のごときものあらはる
旧九月霜降の頃、北米に半身が雄、半身が雌のイカル鳥あらはる
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北米に半身が雄、半身が雌のイカル鳥あらはる

新しい電子書籍を出しました『化物七段目』

 新しい電子書籍を作りました。『化物七段目(ばけものしちだんめ)』という江戸時代の草双紙を、原文を読みやすくしたものと、現代語訳もつけてあります。

 今までの本はダサくて作ってる本人が頭をかかえるようなものでしたが、今回のは挿し絵も収録し、全ページ画像にしましたので、そうとうまともな作りになっていると思います。

 天明四年、ばけものたちは悩んでいた。近ごろでは人間がばけものを恐がらない。ここはひとつ、何か新しいことを始めなければおまんまの食い上げだ。

 そこで見越し入道の孫で、のっぺら入道という者が仲間を集めて相談します。何か話題になることをしよう。化け地蔵のご開帳はどうだ?

 というわけで、相州(今の神奈川県)から切り通しの化け地蔵をお迎えして、盛大な出開帳を開く、というお話です。

 『化物七段目』の作者は幾治茂内(たぶん読みは「いくじもない」)、挿し絵は鳥居清長(とりいきよなが)です。絵師の清長さんのほうはちょっと知られてるらしくて、Wikipediaにも項目がありますね。

 そのチーム清長?の草双紙には、同様の妖怪譚が複数あって、『化物箱根の先』『化物鼻がひしげ』などは作者は違う名前なんですが、どれも妖怪が人間にこわがってもらえないことを悩み、旅に出たり引っ越したりする話になっています。

化物七段目より(原典) 化物七段目より(翻刻+編集後)

 原典は変体仮名といって昔のひらがなで書かれていますが、くずし字で句読点もないため、慣れないと読むのが難しいです。それを現代の平仮名に直して、いくらか漢字もまぜて、句読点を打って……と、古文のままでもあまり悩まずに読めるような体裁にしました。

化物七段目より(現代語訳)
 現代語訳のほうは、もうちょっと冒険して、かすれて見づらい挿し絵に色も塗ったりしてあります。

化物七段目より化物七段目より

 読み放題に対応しています。 Kindle Unlimited の会員だと追加料金なしでダウンロードできますのでよろしくおねがいします。それ以外の方だと 500円となっております。電子書籍です。紙の本ではありませんので注意してください。Amazonで購入して、Kindleで読んでください。

 Kindleキンドル)はパソコン(windows, MacOS)や、スマートフォンAndroid, iOS)に無料でインストールできるアプリです。専用端末は必要ありません。

寝入りの杉

 たまに不思議な話を書くかもしれないといいながら、そうそう興味深い話もころがっておらず、完全に放置になってて申し訳ございません。

 手持ちのネタに、まあまあ不思議かなと思えることがあったので貼ってみます。

 諏訪大社下社秋宮というところに樹齢600年とも700百年とも言われる大きな杉の木があります。この杉、丑三つ時になると枝を垂れて寝ると言われており、眠るといびきをかくそうなのです。そのため寝入りの杉と呼ばれています。

寝入りの杉(諏訪大社下社にて)
寝入りの杉(諏訪大社下社にて)

寝入りの杉について説明する看板
解説板

 これが寝入りの杉です。数年前に実際に行って写しました。木の前に看板があり、このような説明書いてありました。

根入りの杉
この杉の樹齢は凡そ
六〜七百年で丑三つ時
になると枝先を下げて
寝入りいびきがきこえ
子供に木の小枝を煎じて
飲ませると夜泣きが
止まるといわれている

 寝入り、ではなく根入り、という表記なのが謎ですが、とにかくこの木は木のくせに眠るし、いびきをかくらしいのです。

 撮影時は朝でした。こんな明るくては不思議はおこらないかなと思いきや、耳をすますと何やらきこえてきました。なるほど、これが杉の木のいびき……木も二度根をするのですね。もちろん動画におさめてありますよ。

www.youtube.com

 どうでしょう、いびきが聞こえましたか? つまらない話をすると、この日は少し風がありました。込み入った枝が風にゆれれば、なんらかの音が出るかもしれませんね。

 なんにせよ、寝入りの杉(根入杉)は諏訪大社下社の七不思議のひとつに数えられているそうです。お子さんの夜泣きに、大人の不眠症に、効くかなあ。効くといいなあ。

そういえば新しい本も出てます


備前加茂化生狸由来記(付・現代語訳)

 岡山県に狸を神様として祀る神社があって、魔法宮とか魔法様とか呼ばれてるそうなんですが、その由来になっています。twitterでくずし字のテキストが読めないって呟いてる人がいて、読み始めたら面白くなっちゃって、がーっと作りました。原文をテキスト化したものと現代語訳がついています。

 神様としてまつられている狸は海外から日本に憧れてやってくるのですが、途中いろいろあって人に悪さをする化け狸になってしまうのです。それがさらにいろいろあって、神様として祀られるまでの物語です。

 紙の本ではありません、電子書籍です。Amazonで購入して、キンドルで(スマホ用、パソコン用に無料アプリがあります)読んでください。 Unlimited の会員だと追加料金なしです。そうでない方は今は320円でお買い上げいただけます(ドル相場でやや変動します)。

 みなさまのお陰でhagoromoという縦書き用のエディターを購入いたしまして、今回の本から縦書きになります。しかし、キンドルそのものがビミョーで、こんな縦書きなら横でいいかみたいな感じになっているかもです。

 次回何か作る場合は、PDF化してから出そうかとは思うんですが、たしかAmazonがタコスケさんで、日本語PDFに対応していなくて、場合によっては全ページ画像化してからPDFにしないといけないのかな、という感じです。やってみないとわかりませんが。

 何かおもしろいくずし字の読み物があったら教えてください。わたしがヘッポコなので(専門の学校とか出てないんです。いわゆる独学っていうやつで覚えたので)読めるものと読めないものがありますけど。

動画も作ってみた

 新年あけましておめでとうございます。挨拶が遅い? いや、早いでしょ、旧暦だとまだ十二月だし。今年の旧正月は1月25日なので、俺たちの正月はまだこれからだ!

 不思議な話は大好きで、子供の頃はワイドショーの心霊特集を熱心に見ていたし、矢追純一のUFO特集なんかはもう大好物で本まで読んだりしたものです。未確認生物と妖怪は心の友だし、超能力はいまだにほしいもののひとつです。もちろん神話伝説系も大大大好きなわけです。

 話として面白くて、ロマンさえ感じられれば、ジャンルには大したこだわりはないのですよねえ。ぶっちゃけ布教に来るおばちゃんたちすら追い返さない系なんです。ただし、話がつまんない人は容赦なく追い返しますが

 最近の布教の人はつまんないです。世紀末のころは終末論を信じてる人がけっこういて、布教で有名な証人系の団体だけじゃなく、いろんな宗教宗派の人がうちの戸を叩いたし、駅前で呼び止められるとか、けっこうありましたね。

 でも、二十一世紀になったら終末論がゆるくなったらしくて、布教のためにわざわざ家に来たり、道行く人を呼び止めるくせに神や仏の話もせずに世間話をしようとする人が増えて、ほんとうにつまらないし時間の無駄なので、最近あんまり相手にしないようにしています。

 って、何書いてるんだ、わたしは。

 今年はネットでの活動を活発にしたいなあと思っています。

 手始めに、動画とか作ってみようかなあと思い、昔話をしてみました。

www.youtube.com

 なんで突然昔話かっていうと、実は大昔、ポッドキャストというものが出始めの頃に、昔話の音声配信を短期間だけやってたことがあって、それを再開させてみようかなっていう試みです。

 ただ、話すのが想像以上にへったくそになっていて(昔も下手だったけど!)、長くしゃべりつづけられないので途中で切って続きを録音とかするもので、途中でトーンが変わっちゃったりいろいろしてます。ただでさえへったくそなのが、輪をかけてへったくそな感じなので、これはまずいなあと頭かかえてます。

 ところで、上の動画の「身代わり地蔵」は、わたしがポケモンGO+を握りしめて時々歩く道端でみつけたお話を、ちょっと脚色しました。村で起こった事件を解決するために、名主さんが石の地蔵を犯人にして叩き割る話で、しばられ地蔵の類話みたいなやつなんです。ただ、その壊された地蔵が昭和49年に土を掘り返したら出てきたっていうオマケがついてて、これは面白い、面白いぞ!!っていう感じです。後半に現地の写真なんかも貼ってあります。

 あれ、でも不思議要素はあるかな。うーん、まあ、よかったら見てください。語りが邪魔だったら(邪魔とか言うなーw)画面は字幕なので、音消して見るといいかもです。

 なお、昔ポッドキャストでやっていたものは、今もデータは残ってて、パソコンだったら↓このリンクをドラッグして iTunes にドロップすると全話じゃないかもしれないけと取れるような気がします。スマホはよくわからないです。もともと昔話のあらすじを紹介するメルマガをやってて、そこから派生したものなので、あらすじに毛が生えたみたいな短いのが多いです。
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 スマホだと、himaraya とかいうポッドキャストを集めてポータルだって言ってるアプリに捕捉されてるみたいなので、アプリを落として「日本みじかい昔話」で検索すると聞けるかもです。

本を書いてみた

 不思議な話関連で、電子書籍でこんなのを出してみました。蘭藍沐は、珍獣「ららむ〜」にそれっぽい漢字をあてただけでわたしのペンネームのひとつです。どうせ売れないのでブログに貼ってもいいんですが、どっちにしろ誰も読まないなら売ってみようかっていう逆の発想で(謎)


 羊太夫(ひつじだゆう、ひつじのたいふ)は群馬県の伝説に見える超人の名前です。権田栗毛という名馬にまたがり、疾走小脛という従者を連れて、群馬の吉井町から奈良の宮古まで、毎日日帰りしていたと言われています。そんな羊太夫の伝説は、江戸時代にいくつもの読み物になりましたが、これはそのうちのひとつ『羊太夫栄枯記』を現代語に翻訳したものです。


 勝五郎は、幕末に実在した少年で、前世の記憶を持っていたと言われています。勝五郎の話は、平田篤胤がまとめたものが有名ですが、この本は冠山という別の人が勝五郎の祖母から聞き取ってまとめた本です。現代語訳と、古文(くずし字を解読してわたしがテキスト化しますた…)の両方を収録しました。


 Unlimited に加入している人は追加料金なしで読み放題です。それ以外の方はAmazonで購入してからキンドルで読んでください。キンドルはパソコンかスマートフォンに無料でインストールできます。電子書籍です。紙の本ではありません!

 現在どっちも横書きで、あまり(かなり)体裁がよくありません。次に何か出す時は縦書きのもうちょっとまともな原稿を作りたいので、ナントカ言うツールを買いたいであります。5〜6冊売れてくれると買えそうな気がします。

chinjuh(珍獣ららむ〜)