ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

新しい電子書籍を出しました『化物七段目』

 新しい電子書籍を作りました。『化物七段目(ばけものしちだんめ)』という江戸時代の草双紙を、原文を読みやすくしたものと、現代語訳もつけてあります。

 今までの本はダサくて作ってる本人が頭をかかえるようなものでしたが、今回のは挿し絵も収録し、全ページ画像にしましたので、そうとうまともな作りになっていると思います。

 天明四年、ばけものたちは悩んでいた。近ごろでは人間がばけものを恐がらない。ここはひとつ、何か新しいことを始めなければおまんまの食い上げだ。

 そこで見越し入道の孫で、のっぺら入道という者が仲間を集めて相談します。何か話題になることをしよう。化け地蔵のご開帳はどうだ?

 というわけで、相州(今の神奈川県)から切り通しの化け地蔵をお迎えして、盛大な出開帳を開く、というお話です。

 『化物七段目』の作者は幾治茂内(たぶん読みは「いくじもない」)、挿し絵は鳥居清長(とりいきよなが)です。絵師の清長さんのほうはちょっと知られてるらしくて、Wikipediaにも項目がありますね。

 そのチーム清長?の草双紙には、同様の妖怪譚が複数あって、『化物箱根の先』『化物鼻がひしげ』などは作者は違う名前なんですが、どれも妖怪が人間にこわがってもらえないことを悩み、旅に出たり引っ越したりする話になっています。

化物七段目より(原典) 化物七段目より(翻刻+編集後)

 原典は変体仮名といって昔のひらがなで書かれていますが、くずし字で句読点もないため、慣れないと読むのが難しいです。それを現代の平仮名に直して、いくらか漢字もまぜて、句読点を打って……と、古文のままでもあまり悩まずに読めるような体裁にしました。

化物七段目より(現代語訳)
 現代語訳のほうは、もうちょっと冒険して、かすれて見づらい挿し絵に色も塗ったりしてあります。

化物七段目より化物七段目より

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