2004-08-17から1日間の記事一覧
上唇が裂けて生まれてくることで、兔(ウサギ)の唇に似ていることから名付けられた。『本草綱目』には妊婦が兔の肉を食べるとその子は唇が欠けるとあるが、『和漢三才図会』の著者は食毒ではないとし「これを治すには縫合して膏薬をつけるのがよい」と言っ…
仁徳天皇の御代に飛騨の国に宿儺(すくね)というものがあった。ひとつの体にふたつの顔があり、背中合わせになっており、頭のてっぺんは合わさっていて、うなじがない。四つの手と膝を持つが踵はない(踵もくっついているのだろうか)。力が強く敏捷で、右…
神功皇后がまだ即位する前の頃、荷持田村に羽白熊鷲というものがあった。強健で翼がありよく飛び高く翔けた。朝廷に従わず人民から略奪していた。神功皇后に成敗されたと言われている。
神武天皇の御代に土蜘蛛というものがあった。身長は低く、手足が長く、『和漢三才図会』の著者は侏儒(小人症)と同類としている。皇軍は葛を編んで作った網で土蜘蛛を覆って殺した。葛城という地名はこのことにちなんでいる。