ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

艾虎(朝鮮・中国の端午の節句)

 今読んでる本からのメモなので季節はずれですが端午(天中節)の風習を。

 李氏朝鮮時代の風習。旧暦五月五日の端午の節句に、王様は艾虎というものを作って閣臣たちに配った。艾虎は小稈(藁のこと?)を束ねて作ったもので、「なよなよとしてタデの花のよう」に見える。>『東国歳時記』

 艾という字はヨモギのことで、中国ではヨモギを束ねて虎の形にしたものを艾虎といい、端午の節句に子供達に身につけさせたそうです。朝鮮の艾虎も中国の風習を取り入れたものですが「タデの花のよう」とあるので、イネだかアワだか、なんらかの穀物の穂を束ねて作った飾りなのでしょうか。東国歳時記というのは日本で言えば幕末の本ですから、古典といってもかなり新しいです。現在の韓国ではこういう風習はないのでしょうか?

 なお、中国では現在でも端午に艾虎というものを子供に身につけさせるらしいです。虎の形をした匂い袋だとか(どんな形してるんだろ)。

 また、日本で菖蒲湯を使うように、朝鮮でも菖蒲湯に入ったり、菖蒲の根でかんざしを作って髪にさしたりしたそうです。よもぎ餅も食べるそうです。日本のよもぎ餅と作り方はほとんど同じで、茹でた艾の葉を粳米の粉に搗きこんで作ります。これを「車輪の形」に作るのが朝鮮式で、端午のことを戌衣日(スリプル)といい、車(スレ)と発音が通じているので車輪にするそうです。なぜ端午を戌衣日というかというと、これがよくわからないのですが、戌から狗(犬)を、さらにヨモギを連想するかららしいんです。中国では「千年艾を狗舌草という」と呼んでたことがあるそうです。

 他に、古い朝鮮の様子としてよく紹介されるブランコ遊びをしたり、角力(すもう)大会を開いたり、石を投げ合って戦のまねをしたり、さまざまな行事があったようです。