ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

アナクレオンの詩(参考『蝶の幻想』)

 二千四百年前(と、小泉八雲が言っている)の昔に書かれた蝉賛歌。以下は八雲による英文を日本語に訳したものからのさらに抜き書き。「蝉よ、そなたは幸せな者。そなたは露だけで生き、王者のように高い木の上で鳴くのだから。季節がそなたにもたらすもの、目に映るものすべてがそなたのものなのだ。そなたは何者からも奪わない。だからこそ、そなたは野を耕す人の友たりえるのである。人々はそなたの声を夏の先触れと聞き、ムーサ女神さえもそなたを愛する。あの高らかな声は太陽神アポロンがそなたをいとおしみ、あの高らかな声を与えたのだ。年老いても衰えず、そなたは天からの贈り物。大地に生まれ、歌を愛し、苦しみを知らず、血のない肉体の持ち主…まことそなたは神にも等しい芸術作品である」