ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

十二月八日辛丑/1月17日(月)

2005年カレンダー旧暦付き
六曜:先勝
二十八宿:危
行事:旧暦事始め、旧暦針供養、秋田太平山三吉神社梵天祭、土用の入り

 秋田太平山三吉神社は、大己貴大神(おおなむちのおおかみ)、少彦名大神(すくなひこなのおおかみ)、三吉霊神(みよしのおおかみ)を祭る神社だそうです。三吉霊神は、太平の城主鶴寿丸藤原三吉のことで、人々に慕われた名君でしたが他の豪族に城を追われ、山に篭もって修行するうちに神様になった人だそうです。梵天祭は三吉さんに「梵天」を奉納するお祭りです。梵天(ぼんでん)は神様の依り代で、このお祭りに使われるものは、竹の棹に色とりどりの布で飾りをつけたものらしいです。これを競いあって奉納するのが梵天祭。昔は必ずけが人が出るような激しい祭りだったそうです。

 事始めは事納めともいいます。その年の農作業を終えることを祝う日です。お正月を迎える準備を始める日でもあります。十二月十三日の松迎えを「事始め」といってお祝いする地方もあるそうです。こんなページをみつけました。

 針供養も事始め・事納めと関係する行事です。この日は女性も縫い物などの普段の仕事を一段落させる日だったのだと思います。といっても、炊事や洗濯、縫い物などの女の仕事には休みなんかありっこないんですけどねー。それはともかく、事納めなので、いつもいつも固い布を貫いてがんばっている針を、豆腐や蒟蒻などのやわらかいものに刺して供養するのが針供養です。淡島神社粟島神社淡路神社などという名前の神社でやってることが多いです。淡島神(あわしまのかみ)という神様を祀った神社です。
 淡島神は女の人の病気をなおしたり、裁縫仕事の上達を手伝ってくれたりする神様です。由来はいくつかありまして、

1. イザナギイザナミの二番目の息子。最初の子は蛭子(ひるこ)で、次の子が淡島(あわしま)。どちらも出来損ない(?)で海に流された。
2. 海の向こうから来た少彦名神(すくなひこなのかみ)の別名。粟(あわ)の穂にはじかれて常世の国へ行ってしまったことから。
3. 住吉神の奥さん←なんで淡島と呼ばれるのか理由は良くわからないが、この神様は住吉のほうから海を流れてきて女性の守護神となったらしい。流し雛のルーツとも言われる。

…と、それぞれ別の由来に見えますが、みな海を流れてきたという点で一致しているようです。ちなみに針供養は二月八日にする地方もあります。

 ところで、埼玉では、十二月八日と二月八日(どちらも針供養の日)にひとつ目の鬼が来るといわれており、庭先に背の高い棹をたてて、その先に笊(ざる)をかかげて鬼をおっぱらうそうです。笊には目がたくさんあるので、ひとつ目の鬼よりも強いというわけです。ふと思いついたのですが、ひとつ目の鬼と、針には共通点がありますね。どちらも目(孔)がひとつ。針は金属でできているし、金属を扱う職業と言えば鍛冶屋さん。日本の鍛冶屋の神様は天目一筒命といって、名前のとおりひとつ目だと言われてます。