ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

チャンポンの語源(参考『人間は何を食べてきたか[アジア・太平洋編]麺・イモ・茶』)

 『人間は…』によればチャンポンの語源は、吃飯(チーハン)という中国の挨拶から来ているんじゃないかということでした。意味は「お食事はお済みですか?」です。この本では福建省の例をあげていますが、台湾でもこの言葉を日常的に使うと聞いたことがあります。日本人が「いいお天気ですね」と言うのと同じように、中国では人に会うとちゃんと食べてるか確認しあうらしいです。さすが中国、食の国。
 福建省には什錦湯麺(シーチンタンメン)という長崎チャンポンとよく似た食べ物があり、これが日本にわたってチャンポンになった可能性があるということです。そしてチャンポンという呼び名は、中国人が吃飯と挨拶しあうのを見て食べ物の名前と勘違いしたのではないかというのです。
 チャンポンとチーハン、似ているような、遠いような、微妙な響きです。本の著者が福建省の人に「チャンポンという言葉は福建省ではどんな意味ですか」とたずねたところ「チャンポンではなく吃飯(チヤポン)ならば…」という答えが返ってきたそうです。北京語ではチーハンと発音しますが、福建省では吃飯をチヤポンと発音するらしいです。こうなるとかなり近いですね。ちなみに、福建省には長崎皿うどんそっくりの料理もあるそうです。
 チャンポンが中国語なら、沖縄のチャンプルーはどうなんでしょうね?

  • チャンプルーの語源は、東南アジア説と福建説があるそうです。あちこちに似たような言葉があり、互いに関係してそうだけど、ルーツはわからないってことみたい。
  • ただ「食事は済んだ?」という挨拶が食べ物の名前に変わることがあっても、食べ物の名前が挨拶に変わるのは不自然な気もします。もしチャンプルー=チャンポン=チヤポンの説をとるなら、中国がルーツで、日本や東南アジアに伝播したってことなのかも?
  • ほかにオランダ語だかポルトガル語と関係してるんじゃないかという説もあるらしいです。こちらの説をとるなら福建省は無関係ということになりそう?