ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

近江妙蓮(参考『ものと人間の文化史21・蓮』)

 滋賀県守山市の田中家の蓮池には一茎に十二も花を咲かせる多頭蓮がある。この蓮は、達磨尊者がインドより中国へ持ち帰ったものを、慈覚大師が入唐したおりに種をえて日本に伝えたものとされている。応永十三年(1406年)七月、田中左衛門尉頼久が九顆の駢蔕蓮(多頭蓮)を足利義満に献上し、義満は珍華なりと喜んだとある。この蓮はよそへ移植すれば常蓮(普通の蓮)になってしまうと言われている。五代将軍徳川綱吉江戸城に移植したところ常蓮になってしまった。神異として伝えられているがこの池では妙蓮と常蓮(普通の蓮)が混生していたので、あやまって常蓮の根を移植したのではないかと言う。
 伝説では種で伝えられたとあるが、この蓮は花の中で花軸がわかれ次々に花を咲かせるもので、実際には種はできなかったという。蓮根を分けて増やすことはできるが、当時の交通事情で中国から持ち帰るのは不可能に近いとのことである。明治28年まで田中家の池にあったが、急に咲かなくなり、昭和38年に大賀博士が加賀の多頭蓮を移植して現在に至っている。
 
参考サイト>
http://www.city.moriyama.shiga.jp/pub/submit.nsf/0/abfc48753bd9d76f49256cfb00381aba?OpenDocument
 守山市のサイト。画像がへぼい…(涙)
http://www.usennet.ne.jp/~ken-tnk/moriyamano%20hana.html
 守山市在住の田中さん(妙蓮池の田中家との関係はよくわからない)が作成したページ。