ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

ウールピットの緑の子供たち

 12世紀頃、イギリスはサフォーク州ウールピット。

 ある時、地元の者が狼の落とし穴の様子を見に行くと、穴の中に子供が2人落ちていた。慌てて助けあげると、子供たちは緑色の皮膚に覆われ、何語かもわからない言葉で話した。2人は姉と弟で、着ている服もこのあたりでは見た事もないようなものだった。

 子供たちは地元の者にひきとられるが、なかなか食事をとろうとせず、生の空豆だけを喜んで食べた。それでもやがて普通の食事をとるようになり、そのうち皮膚も普通の色になったという。

 その後、弟は病気で死んでしまうが、姉は英語を覚え、自分たちの身の上を語り始めた。姉弟はセントマーティンという所からやってきた。そこでに住む人たちはみな、全身がの皮膚が緑色だった。セントマーティンには太陽の光がとどかず、いつも黄昏時のような薄明かりに照らされていた。そこからどうしてイギリスに迷い込んだかは、どうしても思い出せないという。

 やがて姉は大人になり、さる屋敷に使用人として奉公し、セントマーティンに帰ることなく一生を終えたという。

◇ ◆ ◇

 これもここ数年でみつけた不思議で気に入っている話です。機械翻訳で英語のサイトをいくつか読んでまとめました。なんのきっかけで見つけたのかはもう忘れました。参考にした英語のサイトも覚えてないです。今 Woolpit で検索したら英語のウィキペディアにもありました。
en.wikipedia.org

 ウィキペディアによると、この話は12世紀から13世紀に書かれた「Historia rerum Anglicarum」や「Chronicum Anglicanum」といった、イングランドの歴史について書かれた本に出てくるそうです。当時の民話であるか、歴史的出来事の誤った説明だと書かれています。