リアル・ラナちゃん?--テレパシーで父を捜した少女
- アメリカ、ロサンゼルス在住の十六歳(当時)の少女ジーン・モックス。
- ジーンは幼い頃から人の考えていることを読むことができた。
- 1965年、ジーンの父は飛行機の空中衝突を避ける装置を発明するが、世間から相手にされず失踪する。
- 数ヶ月後、飛行機会社から装置を採用すること、支度金として五百万ドル出すという知らせがある。
- マスコミが億万長者になったモックス氏を捜し始めるがみつからない。
- ジーンはテレパシーを使って遠く離れた父親の心を探し始める。精神を前方に投射して探し、みつからなければ少し方向をずらして探す。
- 東の方向に父の気配をみつける。川、島、片目の男のイメージ。
- 警察に連絡して探してもらったところ、トラッキー川のスコット島でモックス氏を発見する。片目の男は島のボスだった。
学研『なぞ怪奇・超科学ミステリー』昭和49年初版 より
水辺、片目の男、行方不明、テレパシー……ラナちゃんだー!
モックス氏が発明した空中衝突を避けるための機械というのも気になります。飛行機の歴史上でどんな役割をしたのでしょう。
上記の件について、こういう質問をしてみました。
ある本に、モックスという名前の人が、1965年くらいに飛行機の… - 人力検索はてな
なんと、モックス氏は実在の人物で本名はエルマー・C・ミューケル、町の発明家だったとのこと。失踪後に発明がみとめられてお金をもらえそることになったり、スコット島のホームレスの村で暮らしていたのを発見されたのも実話だそうです。
しかし、娘が超能力者だというのはどうやら著者の斎藤守弘氏の捏造で、そもそもジーンという女性は娘ではなく妻だとか。
『なぞ怪奇・超科学ミステリー』の著者である斎藤守弘氏は、この手の子供用の本でたくさんの不思議を捏造したことで知られているのですが、どうやら完全にデタラメを書いていたのではなく、実際のニュースにちょっぴり嘘を加えていたようです。
いやー、人力検索ってすばらしい。わたしゃ英語が苦手なので、こんなの自分ではみつけられなかったと思います。荒らしまがいのポイントゲッターが増えてる昨今ですが、まだまだ捨てたもんじゃありませんよ。
http://latimesblogs.latimes.com/thedailymirror/2008/10/lost-genius-fou.html