ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

台湾島、台湾省

http://sankei.jp.msn.com/life/education/080111/edc0801110305000-n1.htm

 出版・教材大手、学習研究社の子会社が、中国政府の圧力を受け、台湾を「台湾島」と表記し、音声案内では「中華人民共和国」と表現する地球儀を販売していたことが明るみに出た。

 同社は当初、「中国の工場で生産しているため、中国政府の指示に従わざるを得なかった」と釈明していたが、報道後、「不適切な表現・表記があった」として販売中止を指示、定価で引き取る意向を表明した。(2008.1.11 03:05 MSN産経ニュース

 いまTBSのラジオで安曇アナウンサーがこのニュースの話をしていたのでメモ。なんでも、地球儀の製造を中国に発注したら、中国では台湾を国として認めていないので、中華民国ではなく「台湾島」と表記するように指導が入った。仕方なくそれに従い、訂正文とともに販売しようとしたところ、批判があいついで自主回収した。こんな地球儀を世に出しそうになったのに、学研の通信教育で台湾を台湾島と書いたらどう採点するかと問い合わせたら「×です」という返事だった、と。

 いや、もし、国はなにかって答えに台湾島って書いたら×だろうけど、中華民国があるあの場所の名前は台湾島で正解なんじゃなかろうか。そういう時は中華人民共和国って書いたらどうなのかって聞かないといけなくないですかぁっていうどうでもいいツッコミはさておいて、わたしは昔、今から10年ちょっと前のことなんだけれど、ペットボトルの烏龍茶に、原材料の産地として「台湾省」と書いてあるのを見たことがある。メーカーは覚えてない。伊藤園の何かだったような気もするんだけれど、あまり有名ではないメーカーのものだったかもしれない。

 最初は大陸中国から見て台湾のことを台湾省と呼んでいるのかな、と思ったけれど、台湾(中華民国)には台湾省という行政区分が本当にあるみたいなことがウィキペディアに書いてあり、あれは一体なんだったんだろうなと、今でも謎の記憶のひとつ。


追記
 ふと、手元にある世界地図(去年購入した新しいもの)を見たところ、台湾には台湾とだけあり、中華民国という国名は記載されていないのですね。つまりアレですか、台湾島と書くと中国の領土と認めたようなもので中国に媚びていることになり、さりとて中華民国と書くと台湾を国として認めることになるのでこれもダメと。日本は田中角栄が大陸中国と国交を回復して以来、台湾を国としては認めていないんでしたっけ?でも、友好関係にあったりする。この微妙な立ち位置が地図の表記に現れているのかな。


追記の追記
 今テレビでやっているので(TBSの「ピンポン」08/01/16)メモ。台湾を台湾島と表記した学研の地球儀はスマートグローブという商品名で、台湾だけでなく北方領土もロシア領と表記していたとのこと。中国政府と何度も交渉はしたものの受け入れられなかったとテレビでは言ってる。
http://shop.gakken.co.jp/shop/order/k_ok/goodsdisp.asp?code=6600001238

弊社グループでは、地図教材における表現・表記は、文部科学省検定済教科書を参考にすることを基本方針としております。
しかしながら、子会社学研トイズが製作販売しました地球儀「スマートグローブ」において、
?地球儀表面の「台湾」の表記を「台湾島」、音声を「中華人民共和国・北京」としました。
?「樺太の南半分と千島列島をロシアと同色」にし、音声を「ロシア連邦」としました。このことは、弊社の基本方針と重大な相違があります。
また、
?同梱のチラシに事実と異なる表記をしました。
以上のことにより販売を中止いたしました。

関係各方面に多大なご迷惑をおかけしましたことを深くお詫びいたします。
今後の再発防止につきましては、弊社グループ全社をあげて取り組んでまいります。

なお、『スマートグローブ』をお持ちで、返却をご希望のお客様におかれましては、税込み価格2万9400円でお引取りさせていただきますので左記アドレスにアクセスいただき、手続きいただきますようお願い申し上げます。

平成20年1月11日
株式会社 学習研究社 代表取締役社長 遠藤洋一郎


 また、やのまんのジグソーパズル式の地球儀でも台湾を台湾島と表記していたとも……っておい、ちょっと待て。それならうちにあるぞ。ぶちこわしてしまってあるんだけど、ちょいと組み立ててみるわ。


やのまん 3-D地球パズル


▲ほんとに台湾島って書いてあったよ。まあ、おもちゃだから中国製であってもフツーのことだ罠。


▲で、そんなことは組み立てるまでもなくわかるんだけどさ(笑)


 世界地図ってたまに眺めると楽しいよね。今回の発見は「プリンスエドワード」について。ふつー「赤毛のアン」の舞台エイボンリーがあるカナダのプリンスエドワード島を思い浮かべるわけだけど、南アフリカのずーっと南にもプリンスエドワード諸島ってところがあるのね。エドワード王子って、いつ頃のどういう人だったんだろ。


カナダのプリンスエドワード島は↓

ケント公エドワードにちなんで、プリンス・エドワード島と改称された。ケント公エドワードはビクトリア女王の父に当る。(wikipedia)

南アのはいつごろ命名されたのかわからないので、↑と同じ人に由来してるのかどうか不明
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%89%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%89%E8%AB%B8%E5%B3%B6


 ケント公エドワードは複数名いるみたいで、現在存命中の王族にもそういう名前の人がいるらしい。ややこしいなあ。


追記の追記の追記
 そういえば先日、知人が「中国も今さら台湾を認めないとか言うことないじゃんねー」なんて、とんでもないことを言ってて吹いたよ。中国が台湾を独立国として認めたとしても、台湾が中国を認めないんじゃないの?

 えーと、すっごくおおざっぱなうろ覚えの知識なんだけど、たしか大陸に中華民国っつー国があった時に、革命が起こって中華人民共和国っていう別の国ができたのよ。で、中華民国政府は台湾島に逃げて、そこで政府を続けてるんだったと思うの。台湾という地域が中国からの独立を目指してるんじゃなく、もともと中国だった古い政府が台湾にいるわけだから、中華人民共和国側からは独立は認めにくいし、台湾側から見ても「うちが正しい政府なのに、なんであっちを認めなきゃいけないの?」って感じじゃないのかな。ひょっとしてこの認識は古い?