ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

変わりつつある公立図書館

 公立(市立とか区立とか県立とか)の図書館は、その地域に住んでいる人と、そこで在勤・在学中の人だけが利用可能なところが多かったと思います。これがけっこー困るんですよ。たとえば××区在住で○○区の学校に通っているとするでしょ。学校帰りに○○区立図書館を利用して何年かたつうちに、自分の本棚のように詳しくなってくる。ところが学校を卒業したとたんに○○区立図書館の利用資格を失うんです。調べ物してて「あの本が必要なんだけど…」と思って、自分の家がある××区の図書館にあたってみるとなかったりするわけです。もちろん隣の区だったら取り寄せがききますけど、時間もかかるし「今すぐかっとんで行って借りたいんです!」なんて場合もないわけじゃないです。まあ、図書カードの期限さえ切れてなければ知らん顔して借りちゃうこともできますが、あまりよろしくはないですよ、そういうのは。
 そんな状況に何年も前からイライラしていたら、最近になって葛飾区と江戸川区ではいつのまにか近隣の区や市に住んでても利用できるようになったみたいなんです。昔は6号沿いにある葛飾図書館ってところがわりといろんな本を持ってて好きでしたが、今は江戸川区の中央図書館ってのがかなりイケてまして、たま〜に行きたくなるし、行ったら借りたくなるのが人情というものでしょ。今日も『斉民要術』という中国の古い料理書を借りに中央図書館まででかけていったら、葛飾区在住でも借りられるようになったというので大喜びですよ。これで昔の住所でこそこそ借りたりせずにすみます。ラッキー。
 これはなにも、引っ越しや卒業で使えなくなってしまった人のためだけの制度じゃなくて、おそらく本が多すぎて区内の図書館だけでは持ちきれなくなってるんですよね。古くて借りる人が減ったら、昔なら捨ててたのかもしれませんが、今は近隣の都市と協力して「どうやら所蔵してるのはうちだけみたい、ならのこしとこ」みたいな管理の仕方をしている、もしくはしようとしてるんじゃないでしょうか。
 東京都では図書館の蔵書をだいぶ前からパソコンで管理していて、最近になってやっと、東京中の公立図書館の蔵書横断検索なんてこともできるようになりました。15年も前からそうなったらいいなと思ってたことなので、遅いわよーって文句いいつつ便利さをかみしめる今日この頃です。