ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

インドの犬頭人(ベルナール・ユーヴェルマンス「未知の動物を求めて」講談社)

 インドの山奥には犬の頭をした人々がおり、その衣服は野獣の皮である。彼らは言語を持たず、犬のように吠えることで相手と話し合う。歯は犬より長く、爪は似ているがもっと長くて曲がっている。色は黒く、インド人同様誠実であり、両者は交易している。彼らはインド人の言うことは分かるが、答えは吠えたり、手話術のように手と指でサインすることしかできない。インド人は彼らをカリストリアンと呼んでいるが、犬頭という意味である。その人口は、12万人に達するだろう。
 また、子の犬頭人は洞穴に住んでいて、草葉のベッドで寝起きし、弓と槍を使い、すばらしいなめし皮を着ている。男女を問わず彼らは犬のような尻尾があるがもっと長く毛がふさふさしている。

 上記は紀元前3〜4世紀のギリシア人クテシアス(ペルシアの大王アルタクセルクセスの侍従医)の記録によるもの。「未知の動物を求めて」の著者は、ブータンのローパ族のことを、インド人はカリスティシーと呼んでいる、と解説している。同じ様なことをマルコ・ポーロもアンガマン島の犬頭の人として記録している、とも書いてあった。※わたくしの「東方見聞録」からのメモには入ってませんでした。残念。
 『山海経』にも「犬戎国(犬封国)、すがたは犬のよう」とあるがインドの犬頭人との関係やいかに?