大興寺の子生れ石
先に紹介したルーマニアの成長する自然石の記事を見ていて思い出したのだけど、静岡県の大興寺というところに、子生まれ石というのがあると聞いた。
たしか、崖のようなところから、一抱えもあるような丸っこい石の塊がぽっこり顔を出して、まるで子どもがうまれるように崖からポコリと転げ落ちるという。石がひとつ生まれるのと、人の一生が、丁度同じくらいの長さだそうで、代々の住職ひとりに対して一個の石が生まれてくるとも。
わたしはその話を、以前何かの本で読み、その本に載っている写真も見た。今時だからネットで情報を集められないかと思ったら、有名な話らしく、案外あっさりとみつかった。
◎島田信用金庫:子生れ石(大興寺)(牧之原市)
http://www.shimashin.co.jp/13town/meisho/sagara/koumare/koumare.htm
このサイトによると、大興寺を開いた大徹宗令禅師は大変博学で、那須の殺生石の謎を解いたともいわれている。その人が死ぬ前に、自分の身代わりとして裏山から石が生まれてくるだろうと言い残して亡くなり、その言葉通りに石が生まれてきた。その石は大徹宗令禅師の墓石になっているという。それから現在に至る二十九代(いつ現在だろう?)まで、住職の数だけ石が生まれてきているらしい。しかも、住職の生前の徳により、石の大きさが違うとも。
なんとも不思議なお話で、実際に見てみたいもののひとつ。