ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

毛塵屋と中国の低級醤油

◎中国に残る 髪の毛で造る「醤油」
政府の摘発追いつかず いまだに屋台で使われる
2006年6月9日 金曜日
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20060608/103900/
注:かなり古い記事なので、今さら驚かないこと。中国の醤油のことを調べていてみつけたものです。

 日本にもかつて存在していた職業。理髪店などで毛髪を集めて髪文字(かもじ、添え髪のこと、エクステンション)の材料にした。

旧知の美容師さんに聞いたところでは、美容室が毛塵屋さんに毛屑を渡すとお金を支払ってくれるのではなく、「髪文字」と交換してくれたという。

 また、髪文字の材料にならない髪屑はアミノ酸工場に売ることもあったという。

日本でも戦中から戦後の物不足時代には「毛屑から代用醤油が作られた」との毛髪研究家の記述が「ニューヘアー」という雑誌の1982年9月号に掲載されている由で、その作り方は、毛屑を10%の塩酸の中に入れて24時間ほど煮沸した後に濾過して苛性ソーダで中和させるとのこと。

 もちろんこれは過去の話で、現在では髪の毛を集めて歩いたのでは人件費がかさみ、大豆や麦の代用にする意味がないそうだ。

 ところが中国には数年前まで(もしかすると今も?)毛髪で醤油を密造する業者が存在していたそうだ。

2005年10月に遼寧省瀋陽市(中国語では沈陽市)の新聞「沈陽今報」の記者が毛髪醤油のできるまでを追跡報道したことから、中国全土で大きな反響が巻き起こった。

 毛髪で作る醤油には発ガン性があるとのことで、中国政府は再三にわたり禁止令を出しているが、集める人件費を無視すれば、ほとんどタダで原料が手に入るため、密造する者が後を絶たないという。もっとも、中国だって人件費は年々上がっているはずなので、毛髪醤油などバカバカしくて誰も作らないという日が遅からず来るはずだが。

 中国の醤油は日本でいうとたまり醤油に近いもので、本来とても香ばしくて美味しい。毛髪でこの味がでるものなのか、正直かなり気になる。