ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

韓国の仮面劇(あじあブックス『アジアの仮面』より)

 ハンゲームのまちがい探し(ログインが必要です。IEじゃなきゃできません。MAC不可)をやっていると、たまに韓国文化を伝えるような写真が出てきて面白いです。それで前から韓国の仮面劇ってどんなんだろうって思ってたんですけど、たまたま読んだ本に韓国仮面劇の話がでていたので抜き書きしてみます。

 韓国の仮面劇の由来は『三国遺事』にある。新羅第四十九代の憲康王が、都の守護山である南山麓の鮑石亭に出かけた時、山神が現れて舞を舞った。その姿は王にしか見えず、王は自ら山神の所作をまねて舞ってみせた。山神の名前を祥審といい、この踊りを御舞山神(オムサンシン)または御舞祥審(オムサンシン)と言う。また、山神の姿を工人に伝えて彫らせた仮面をつけて舞うことを象審舞とも霜髭舞ともいう。山神は舞ながら、知恵をもって国を治める者が大勢国を離れるから国が滅ぶと予言したが、誰も耳を貸さなかったのでとうとう国が滅びてしまった。

 また、憲康王が開雲浦(ケウンポ)からの帰りに川辺で休んでいると、一天にわかにかき曇り、昼だというのに闇につつまれて道がわからなくなった。同行の占い師にたずねると、これは東海の龍のしわざであるから何か良いことをなさいませという。そこで王は龍のために寺をたてるように命じると、あたりがあかるくなり、龍が七人の子供を連れて現れて舞った。王は子供のひとりを連れて帰り、政の補佐をさせた。子供の名前は処容という。この話は宮廷仮面劇である処容舞の起源とされている。

 上記の話は王様が出てくるので宮廷関係の話だと思うのですが、参考にした本によれば、韓国仮面劇は民衆の間で発展したものだとも書いてあります。民衆の仮面劇は風刺色が強く、権力者が見たら禁止されそうな内容を含んでいるそうですが、ヤンバンと呼ばれる上流階級者は民衆が見る娯楽を汚れるといって見なかったので、そこで何をしていてもとがめられずに今日まで続いたらしいです。

 ハンゲームのまちがい探しに出てくる仮面は、その民衆劇に登場するものらしいんですけど… 下の写真はゲームからキャプチャしたものです。誰か、どの仮面がなんという名前でどんな役なのかご存じの方はいませんか? まちがい探しの画像なので、ひょっとすると画像処理されてわざと間違った絵にされてるかもしれないんですけど。


これは「ヤンバン(両班)」の面かなあ?


この写真の右端に小さくいる黒っぽい仮面は、処女の守護神の閣氏かな?右端中段と下段の赤い顔で眉毛が二本ずつあるみたいに見えるのが「五広大のあばたヤンバン」で、左端下段の黒い顔に白い点々があるのは「ミヤル媼」というお婆さんの仮面らしいです(参考>日本放送出版協会『変幻する神々〜アジアの仮面』)。


こういうのもみつけたんですけど。中段と下段の左端はヤンバンみたいですね。あじあブックスの『アジアの仮面』という本にもいくつか写真は出てるんですが、白黒で不鮮明で、ろくな説明はついてないんですよ。なんか情報を持ってる方は、ぜひ教えてください。ゲームしながら気になって気になって。


 ちなみにですね、ハンゲームのまちがい探しには、韓国の仏像らしきものも出てくるんですよ。それが日本で言うと金剛力士像みたいな立派なお方が弁天様みたいに琵琶を持ってらっしゃったりして、なんとも不思議な仏像なんです。それもキャプチャしとことうと思ってがんばってるんだけど、探してる時はなかなか出てこないんですよー。うまいなハンゲーム。そうやってゲームにはめられているわけね(って違うかも)。