ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

煮ても焼いても食えないチキンはチキンですらねぇぜ

 はいはい、みなさんお待たせしました続きですよ。ねえ、あなた、チキンは食えるんですよ。食ったら死ぬような毒物はチキンとはいいません。翼があればバードの一種かもしれませんけどね。しかし中国人だって飛行機は食べないっていうじゃありませんか。わたしもハトやチキンは食べたいですがパトはご勘弁願いたいんですよ。

 Tの到着を待って、われわれは道の向こう側にある亀有署へ向かいました。すでにわたしのほうがヤル気満々で、受付に作り愛想声で「あの〜、生活安全課の豊島課長はもうご出勤されてますか〜」なんてこと言ってみる。出勤簿にちゃんと出勤って書いてあるらしくて受け付けの人が生活安全課に内線かけてました、ニヤリ、もう逃がさないぜ。

 受付の人が場所はわかりますかというので、勝手知ったる他人のなんとやらで「二階ですね〜」ってなもんですわ。何度(二度です)だまされてその場所へ行ったことか、ぐへへへへへ。

 二階へ言ってみるとすでに、相手は臨戦態勢で、課長じゃない知らない人に「○○さんですね、こちらですよ」っていつもの会議室にひっぱりこまれました。
「すみませんね。課長は決済とかいろいろあるのですぐには来られないとのことです」
「いいですよ〜。アポなしで来ちゃったこちらも悪いので、いくらでも待たせていただきま〜す」

 このパターンは想定の範囲内です。待たせて待たせて待たせまくってじゃあ帰りますって言うまで粘るのですね。粘り強さならこちらも負けてはいませんよ。ええ。Tなんか会社休みましたからね、げはははは。粘ります、なんなら明日の朝まで粘りますよ、あたしゃ。布団も持参してますから一階ロビーで寝かしてもらいますからー。ねばねばねばねばねばねばねばねばあーいーしーてーいけーないーわけーじゃない〜と来たもんだ。

 するとまもなく年配の警官さんが入ってきて、
「ええと、今日は課長にご用ということですが」
というので、
「はい、以前からお願いしていた件について確認するために来ました」
と答えました。
 こう言われると相手も黙って引き下がって行きました。当然です。われわれは課長に確認しにきたのであって、ほかの誰かにしにきたのではないのであります。

 やー、それにしても課長さんったらねばり強い。わたくしたち二時間以上またされました。その間二度トイレに行き、会議室にかけてある「のっちゃだめ甘い言葉に落とし穴」の書画を(ほんとうに書画なんです、ライオンズクラブ謹製の)にらみつけて、甘くて穴が空いてるのは警察じゃんかとかつっこみ入れたりしました。でも来ない。課長は来ない。このままバックレるつもりなのか?

 するとですね、すでにおなじみの川崎カカリチョーがやってきまして、
「やあやあやあ、すみませんね、わたしもこのあと出かけなくちゃいけなくて……」
なんてこと言出すんですね。これも想定の範囲内です。
「お忙しいとこすみません。でも今日は川崎さんじゃなくて課長さんにお話をうかがいにきましたから」
と応戦。川崎氏もさらにがんばります。
「いやいや課長もすぐ出なきゃいけないってことで」
どうやら本当に出てこないつもりですよ、課長さん。

 あきれかえるわたしたち。川崎氏、なおも攻撃。
「警察としてはですね、先日の話でもう終わったということになっていまして、ねえわかるでしょうTさん。わたしの立場ってものもあるんですよTさん」
と、やたらとTに攻撃をかけてきます。Tはここでもバカ発揮。

「ええ、わかりますけどね」

 ええい、わかるな、このバカ男めが!!!

「わかりません。ぜんぜんわかりません」とわたし。
「わかるでしょう。Tさんはわかると言った」と、これは課長。
「わかりません。わたしはわかりません。わかりませんーーー!!」と、わたし。

 俗に臆病者のことをチキンなんて申しますが、煮ても焼いても食えないものをチキンとは申しません。課長、あなたは煮ても焼いても食えないパト野郎。川崎氏に全部おしつけて自分は逃げるの。言っちゃ悪いけど、川崎さんだって現場にいたわけじゃない。Tのバカを増長させたのは川崎さんの言葉だけれど、実際にわたしを犬猫のように扱ったのは川崎さんじゃなく110番担当の現場のおまわりさんなのよ。その尻ぬぐいを川崎さんにさせて、あなたはバックレちゃっていいと思っているのですか。わたしは先日川崎さんから、人権問題等その件に関しては課長が対処しますのでといわれたのでここに来ているのよ。わたくしこのまま逃げ出すくらいなら、はなからこんなところまで来てませんことよ!!

 そこでまた川崎氏の攻撃。
「だってあなた、事件は起こっちゃったんだから、これからどうするか考えるってことでしょう」
 攻撃というよりこれは自爆に等しい台詞だと思う。
「そうよ。どうするか考えるのよ。わたしは死ぬといって昨日家を出ました。公園で寝ているのです。そしてここへ来たのはわたしのこれからを考えるためです!」
 川崎さん、すごすご退散。でてこい課長。待ってるぞ課長!!


 疲れました。つづきはまたあとで。