太陽の中にカラスがいる、鶏もいる
日本では太陽の中に三本足のカラスがいると言われています。日本サッカー協会のシンボルマークになっているのがそれです。名前はヤタガラス(八咫烏)。神武天皇が熊野で道に迷った時、空からヤタガラスが現れて道案内しました。
三本足のカラスのことを中国では火烏(きんう)とといい、太陽の中に住んでいます。神武天皇が三本足のカラスに助けられるのは、彼が太陽の女神の子孫だからで、決して偶然ではありません。三本足のカラスは、日本にも中国にも共通して伝わる太陽伝説のひとつだというわけです。
中国では、太陽に鶏がいるとも言われています。こちらは金鶏(きんけい)と呼ばれ、やはり足が三本あります。足が余分にあるのは太陽の強い気をあびているからです。太陽は陽の気でできていますが、陽は数字でいえば奇数なので、火烏や金鶏には足が三本(つまり奇数)はえているのです。