19日の日記
晴れでした。そしてすごーく寒かったです。最高気温は9.5度、最低は3.4度。
金正日が亡くなったとかで
録画してあった番組を見ようとしてテレビをつけたら、ちょうどお昼のワイドショー的な番組が終わるところで「今日は衝撃的なニュースが飛び込んできましたね。一体どうなってしまうのでしょうか」というようなコメントを残してCM入りしてしまいました。
なんだよそれ、気になるからなんのニュースだか言ってから終わってよ、と思いながら録画を見始めたものの、やっぱり気になるのでネットでニュースを読んだら金正日死去の記事。あー、これか。確かに衝撃的で、どうなってしまうのでしょうかとしか言いようがない変な感じ。
半島をめぐる国際情勢がどう変わるかっていうのはもちろん不安。でも、わたしの場合はそれだけじゃなくて。ここ数年で北朝鮮に拉致された韓国人映画監督の本とか、ジェンキンスさんの本とか、将軍様の料理人だった人の本とか、キムヒョンヒとか元喜び組みで脱北者の本とか、現地でボランティアやってた旧東ドイツ出身の若者が書いた本とかその他もろもろを読んでたせいで、行った事もない北朝鮮について不必要に詳しくなってしまって、知りもしない金正日ファミリーのことをなぜか知ってるような気すらして、訃報を聞いた時に、まだ若いジョンウンさんが政治の表舞台に立ったらどんな絵になるか、中国の首脳と握手したら迫力負けするぞ、なんてことまで想像してしまい、
「ちょっと待て、よその国の事をそこまで想像してどうするんだわたし」
と自分ツッコミを入れてしまうようなヤバイ状態に陥りまして、見始めた録画を見るのをやめて、久しぶりに一日中テレビでニュースを追いかけてたような有り様でした(文章長い)。
でも案外そんな人多いんじゃないでしょうか。こういう言い方をするとものすごく不謹慎なんだろうなとは思うんですが、北朝鮮報道ってミョーに面白くないですか?
喜び組が話題になった時や、拉致被害者のみなさんが帰って来た時にはテレビでも盛んにやってて、そのトンチンカンな異世界にみんな釘付けだったはずですよ(視聴率悪かったらあんなにしつこくやるわけないもん)。
面白いと感じるか、嫌悪感を持って見るかは人それぞれでしょうけど、見てるうちにやけに詳しくなっちゃってることは確かで、その中心人物が老いて亡くなったと聞いたら、単によその国のトップが死にました、というのとはまた違う感慨が涌いて来るものです。
しかし、亡くなったのは悪の枢軸たる将軍様。お気の毒にとか、ご冥福を、と素直には言いがたく、この気持ちをどこにぶつけていいのかイマイチよくわからず「ビックリしました。これからどうなってしまうんでしょうねえ」と微妙なコメントしか出てこない!
その将軍様は現地指導へ行く途中の列車の中で亡くなったことになってるそうですけど、大事なことがあると出てきて将軍様を派手に賛美するアナウンサーのおばさんが何十日も前からテレビに出てなかったそうだから、もうずっと前から人事不省ってやつだったんじゃないですかね。
まあそれはともかく(ここまで引っ張っといてそれはともかくなのか)、ふと17年前のことを思い出しました。金日成(首領様の方)が死んだ時、あの日わたしはインターネットじゃなくてパソコン通信というものでチャットをしてたと思うのです。
あの頃も北朝鮮は謎の国でしたが、拉致被害に関しては一般にはあまり知られていませんでした。「世界まる見え!テレビ特捜部」が当時すでに放映されてて、10万人規模のマスゲームが取り上げられて話題になってたと思います。
あの一糸乱れぬ演技っぷりはミラクルでした。あんまり見事なので「気持ち悪い」という感想を持つ人もいたほどです。失敗したら処罰されるという緊張感がなかったらああは行かないだろうと想像しちゃうんですよね。わたしは能天気にも「そうだとしてもすごいよ。どういう感想を持つかは別として、見たことないなら絶対に見ておくべきものだよ」とか言ってたと思います。まだ youtube はなかったのでテレビでやるのを待つしかありませんでした。# 追記:そういえばビデオが出てたかもしれないです。もしかするとレンタルビデオ屋にもあったかもしれません。
チャットしながら金日成(しつこいようだけどイルソンの方ね、17年前の話)死去のニュースを見ていると、北の人たちが「首領様、首領様」と言いながら号泣する様子が報道されて、一緒にチャットしてた人たちは「ウソっぽい。国家のトップが死んだくらいでああなるか?」などと言ってました。
それを聞いて、わたしは当時から "大衆の大騒ぎから一歩退いたと見せかけて別のところに足を突っ込んじゃう系" だったので、「半島には人が死ぬと派手に泣くことで供養になると考える文化があって、わざわざ専門の泣き女を雇って泣かせることもあるからそういう関係なんじゃないの」的なことを言ったと思います。日本だって人が死んだら心にもなくたって「ご冥福を」の一言くらい言うものです。あまり定型句すぎてわたしは言わないようにしてるんですが、そういう決まりにしておいたほうが楽(らく)なのであまり考えずにするのが普通です。そこにウソくさいなどと突っ込むほうが野暮なんじゃあるまいか。
と、当時は思ったのですが、今日(というかこれを書いてるのは20日なので昨日なんですが)テレビを見ていたら、北朝鮮問題に詳しいナントカさんが「脱北した方に聞くと、キムイルソンが亡くなった頃は戦後苦しいところから豊かにしてもらった感謝の気持ちが強くあって本当に悲しくて泣いた。キムジョンイルが亡くなっても素直に泣けないだろう、と言ってた」とコメントしていて、なるほど、17年前のあの時は、みなさん案外本気で泣いてたんだなと思って、むしろ泣くのが社交辞令的なとらえ方をしたわたしのほうが野暮だったのかもなあと、17年越しに思い返したりしたわけですよ。
ううむ、それにしてもダラダラ長くて読みにくい文章であることよ。でもなおさないよ、ただの日記だもの。とりあえず次の指導者は「金正恩(キムジョンウン)」なので、もう「首領様」「将軍様」と念をおさなくても間違わなくなりそうです。
ちなみにジョンウンさんの愛称(?)は「大将同志(テジャントンジ)」だそうです。たしか金正日の料理人をやってた藤本健二氏が呼びはじめたのが定着したようなことが著書に書かれてたと思います。
藤本氏の本
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デビルマン
東映チャンネルでサイボーグ009の放送が終わったのですが、そのあとに始まったデビルマンを見てしまっている今日この頃です。
デビルマンは再放送で何度も見たはずなんですが、今あらためて見ると、ミキちゃんのツンデレっぷりに驚愕しますね。学校では「乱暴な言葉づかいは嫌いだってあれほど言ったじゃない!」とか言いながら不動明を平手打ち。常にツンツンケンケンしているにもかかわらず、家に帰った途端にしなだれかかり「学校でのこと怒ってるでしょ?」なんて言ったりする。
一方、不動明の体を借りているデビルマンの純情っぷりもすごい。悪ぶってバイクで暴走したり、先生をいびって遊んだりしているけれど、ミキちゃんのこととなると完全に弱腰。デーモン族に襲われて気を失ったミキちゃんに口移しで水を飲ませようとして「やっぱできねぇ」とか言ってテレちゃう。悪魔のくせにキスひとつできないんですよ?!
なかなか面白いです。デビルマン。東映チャンネルは別料金なので見なくなったらやめようと思っているのに、なかなかやめられないんですよ。東映、おそろしい子!
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