蛇にまつわる都市伝説と事実?
わたしの子どもの頃、大人がまことしやかに口にしたうわさ話があります。まことしやかというより、話してる本人は完全に信じていたと思います。友達の話なんだけど、みたいな身近で具体的な話でした。
観光バスのガイドの女の子が、山道でどうしてもトイレに行きたくなって、我慢してるんだけど間に合いそうもないので、仕方なく運ちゃんに止めてくれって頼むわけです。
女の子は茂みに入って行き、しばらくして戻ってくるんですが、どうも変な顔をしています。様子を聞いても大丈夫と言うばかりで、気を取り直して業務にもどりました。
ところが、しばらくするとお腹が痛いといって苦しみ始めます。あわてて病院に連れて行くと、蛇が腹の中を食い荒らしていて、結局女の子は助かりませんでした。ヤブのなかで用を足す時に、蛇が女性のあそこに入り込んでしまったのですが、恥ずかしくて人には言えず、手遅れになったのだということです。
…と、文章に書いてしまうといかにもウソ臭くて面白くないのですが、なぜか当時これを本気で信じている大人がけっこういたと思います。
どう考えても蛇が入り込んでくるとは思いにくいので、たぶん都市伝説だと思います。『日本霊異記』という不思議な話ばかり集めた古典に、女の子の陰部に蛇が入り込んでしまう話がありますから、何百年も前から連綿とつたわるモチーフなのかもしれません。
http://www.chinjuh.mydns.jp/ohanasi/otona/0002.htm
昔書いたものです。
女性の陰部に入り込むというのは、たぶんありえないと思うのですが、南山宏の『ちょっと不思議な話』によれば、蛇が人の口から入った事件ならばあったらしいです。
アゼルバイジャン共和国サビラバードに住む11歳の少女が畑でうたた寝しているとのどが苦しくなりました。病院で塩水を大量に飲まされ、胃の中身をはき出してみると、体長80センチメートルのコーカサスキャットスネークがでてきたそうです。1987年8月19日付けプラウダに掲載されたとか。
ぐっすり眠っているような状態でなら、ありうるのかもしれませんけどね?