モン族のお菓子(ウルルン滞在記)
ファーイ・トーン(金の糸という意味)
水5リットルに2kgの椰子砂糖を溶かして沸かし、小さな穴のあいた容器に溶き卵を入れて穴から落とす。椰子砂糖のお湯で煮えた卵はそうめん状の甘いお菓子になる。日本の鶏卵索麺とほぼ同じ。普段はあまり作らない高価なお菓子。縁起もので、細く作るのが大事。長寿の象徴である。
ロット・チョーン
バイトゥーイの葉を石臼で叩くと緑色の液がとれる。これを小麦粉を水で溶いたものに混ぜて色をつける。この生地を煮立たせてから小さな穴がたくさん空いた鍋に入れ、穴から出てきたものを水に落とすと緑色のうどん状に固まる。
カノム・クロック
米粉・ココナッツミルク・椰子砂糖を混ぜて、ネギを入れて、たこ焼きのように丸くくぼんだ鉄板で焼く。
ガラメー
庭に穴をほってかまどをつくり、鍋を設置して、沸かしたココナッツミルクに石臼でひいて水にといた餅米を加える。混ぜながら30分煮詰めるとどろっとして灰色になるので、そこで椰子砂糖を加えて混ぜる。椰子砂糖が茶色なのと加熱されるのとで生地が茶色くなる。さらに練り続けて数時間。15kgの材料から6kgのガラメーが出来る。村人はモン族のチョコレートだと説明していたが、味はキャラメルに近いとのこと。ひょっとしたらガラメーという名前もキャラメルから来ているのではないかと。冷めると固まって四角に切れば見た目はほとんどキャラメル。「すごく固くてかみ切れない」「口溶けがよい」「噛んでいるとココナッツの繊維がぐちゅぐちゅ出てくるのがいい」とのこと。
カオ・トム・マット
お米とバナナを練ったものを(たぶんバナナの葉で)ちまきのようにまいて、おそらく蒸したもの。夫婦仲がよくなるように二個セットで紐でしばっておくのが決まり。スタジオの反応では「桜餅の香りがする」「塩気がきいている」など。
ブンシー
赤いゼリー。カチアップという赤い花を煮出すと真っ赤な液になる。この液で寒天を色づけしたもの。テレビで見るかぎりでは、寒天に混ぜるのではなく固めた寒天の上に赤い液をかけてるように見える。
メット・カヌン
小麦粉の団子に卵の黄身をまぶして砂糖水でゆでて作った黄色い団子。