ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

青梅プチ旅行

 午前中に激しい雨。午後から曇り。東京の最高気温は21度。

急に青梅に行ってきました

 とある事情で珍味の丸柚餅子(お菓子じゃないやつ)を購入することになって、青梅にある勝仙閣というところへ行ってきました。通販もありましたが、青梅は行ったことがないし、赤塚不二夫会館があるらしいし、ともだちに電話したら行くっていうから車を出してもらいました。

 高速走ってる間にものすごい雨になって、こりゃ何も見ないで帰る感じかなあと思ったら、青梅についた頃にはすっかり止みました。空は曇ってたけど山にはいい感じに雲がかかってそれなりにいい風景です。

▲こんな風景ですがここは「東京都」青梅市です。この川にはサワガニがいましたよ。


 勝仙閣は青梅市の沢井ってところにあります。ゆずをテーマにした旅館で、問題の丸柚餅子は宿の売店にあるということでした。いわゆるお土産屋さんではないので、存在を知らなかったら立ち寄らなかったと思うんですが、今回はどうしても珍味の丸柚餅子をゲットしなければならなかったので、事前にメールして在庫を聞いておいたのです。珍味の丸柚餅子については後日詳しい事情を自鯖のブログにでも書こうと思います(もちろん書いたら更新情報を告知しますね)。


 沢井は童謡「お山の杉の子」が作曲された地だそうです。勝仙閣の庭に記念碑がありました。


◎料亭旅館・ゆずの里勝仙閣(青梅市沢井)
http://yuzunosato-shosenkaku.com/


 目的のものは手に入れたのでもと来た道を走りながら観光です。途中に澤乃井という酒蔵があります。それだけだったら素通りしたかもしれないんですけど、ちょうど新酒の蔵開きでお祭り騒ぎだったので寄ってみることにしました。いや、わたしじゃなくて運転してるともだちが寄ると言いだしたんですが、もちろん飲ませませんでしたよ。わたしだけ目の前で試飲してどう美味しいかつぶさにつたえてあげました(いやがらせか)。

▲手前のやや濁りがあるのは「一番汲み」で200円/1杯、奥の澄んだのは「梵」500円/1杯でした。この値段で試飲用のぐい飲みもお持ち帰りくださいってビニール袋をくれました。

 一番汲みはいかにも新酒という感じで、果物みたいな香りの中にアルコールらしい固い香りがまざってて、味も香りと同じような印象、もちろん美味しかったです。梵はアルコールのツンツンした部分がすっかりとれでまあるくなったようなすばらしい香り。一口目はねっとりと濃い舌触りを感じたんですが、イワシ煎餅をつまみに飲んでみたところ、カンと澄んだ透明な味わいになって、まるで山からわき出す清水のようです。肴によって味がここまで変化するのかと驚きました。一番汲みだって充分に美味しいんですけど、梵の深さにくらべると薄い感じがするのですごいです(お値段もすごくて一升で一万円くらいするんですけどね ^-^;)。ちなみにわたしは酒飲みじゃないのでこんなレビューでいいのかどうかわかりません。

 今回はお祭り騒ぎで人が多く、お酒の試飲をして酒まんじゅうを買って食べるくらいのことしかできませんでしたが、実は敷地内にお食事どころがいくつかあって、美味しいものも食べられるみたいです。櫛かんざし美術館なんかもありました。チャンスがあったらゆっくり見に来たいような気がします。


澤乃井青梅市沢井)
http://www.sawanoi-sake.com/index.html



 澤乃井では食事できなかったので、さらに帰り方向に車を走らせて、途中で川魚料理を出す店に入って鮎定食を食べたんですが、鮎はそんなに感心しませんでした。


 青梅駅の近くにたどり着いた頃には16時ごろでした。大慌てで赤塚不二夫会館へ。昭和レトロ館やら幻燈館やらいうものと三館共通券700円を購入して早足で見学。どれも小さな施設なので一時間あったらザッとは見られるし、二時間あればじっくり説明まで読めるかなって感じでした。


赤塚不二夫会館(青梅駅の近く)
http://akatsuka-hall.omjk.jp/
 赤塚不二夫自身は満州の生まれだそうです。戦後はお母さんの実家がある奈良県に住んだり、お父さんの故郷である新潟県に住んだりしたそうです。若い頃に映画の看板を描く仕事をしていたらしく、青梅市とのつながりは映画看板つながりで、住んだ事があるとかじゃなさそうです。青梅市は映画看板で町おこしをしています。


昭和レトロ商品博物館青梅駅の近く)
http://showa-retro.omjk.jp/
 昭和にあったお菓子の箱や、オモチャや、アルマイトの弁当箱や、そういうものを展示してあります。それほど大きな施設ではありません。ここは個人のコレクションを受け入れてるそうですから、子供の頃に集めていたキャラメルの箱だのメンコだの牛乳瓶の蓋だのを捨てる前に相談してみるといいかも知れませんよ。
 たしかこの建物には二階に座敷があって、小泉八雲関係の展示もありました。雪女という話は青梅の伝説がもとになってるそうです。


◎昭和幻燈館(青梅駅の近く)
http://mapbinder.com/Map/Japan/Tokyo/Oumeshi/Gentokan/Gentokan.htm
 久保板観という現役の映画看板師の作品や、山本高樹のジオラマを展示してあります。板観さんの看板はもちろんすばらしいですが、山本さんのジオラマもそうとう良い味出してます。建物もいいんですが、人のしぐさがポエムですねー。

江戸時代の義賊、昭和時代に化けて出る?!(七兵衛地蔵の伝説)

 それから駅の反対側へまわって、七兵衛地蔵というものを見ました。七兵衛というのは江戸時代の人で、一丈(3メートル)の布を引きずることなくなびかせて走れるという俊足の人です。昼間は百姓をしていますが、夜になると何十キロも離れた遠い町で金持ちから盗んで、貧困に苦しむ人たちに分け与えていました。しかしとうとうつかまって打ち首になってしまいます。処刑される時、自分は確かに罪を犯しているので殺されるのは仕方ないけれど、家族や親類に害が及ぶようならば祟ってやるというようなことを言い残したそうです。

 …というのは昔の伝説ですが、実は七兵衛地蔵そのものは昭和初期に作られたものなんです。その頃、このあたりに西多摩郡役場が建てられたそうなんですが、不幸な事故だの、怪異が頻発したらしいのです。その土地というのがもともと七兵衛の遺族が持っていた土地らしいというので、役場に勤めていた人が自ら木彫りの地蔵を彫って祀ったところ怪現象がおさまったというんですね。昔懐かしいワイドショーの心霊特集みたいでいい話じゃありませんか。


▲これが地蔵堂です。お地蔵さん自体は手に乗るくらい小さいものです。もとは当時の郡役場(今は青梅図書館になっている)の中にあったそうですが、隣の敷地を持ってた人がほこらを建ててもいいと言ってくれたので、地蔵堂をたてて誰でもお参りできるようになったそうです。俊足の七兵衛にあやかろうと、マラソンの必勝祈願・完走祈願に来る人もいるそうですよ。

というわけで帰宅、青梅までのルート

 葛飾水元あたりからだと外環→大泉から関越で川越ICで降りて下の道を走るか、鶴ケ島経由で圏央道へ抜けて青梅ICで降りるかって感じです。

 気の利かないナビだと川越ICで降りたあとに入間ICから青梅ICまで一区間だけ圏央道に乗りなさいって言ってくるので今回真に受けてやってみたんですが、国道16号が混むので鶴ケ島を回ったほうがいいんじゃないのって感じでした。関越も混んでる時はぜんぜん動かなくなるので状況次第ってところでしょうか。