ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

おばけ電話114・117・177

 かれこれ30年くらい前のことだけど、114にかけると、折り返しおばけから電話がかかってくるという遊びがあった。
 受話器をあげ、114を回すと(もちろんその頃はダイアル式だった)、どこかにかかるようだけど、音はしなかったと思う。
 受話器を置いて数秒待つと、今度は電話がかかってくる。これが、おばけからの電話だと言われていた。


 検索するといろんな人が思い出を書いている。折り返しかかってくる電話の反応がいろいろで、数分待たないと来ないとか、出てみると作業員にいたずらをするなと叱られたとかあるようだ。たぶん、年代によっても違うのだろうし、地方ごとにつながる先が違っていたのかもしれない。


 わたしが覚えているのは、オバケからの電話が、リーンリーンという普通の呼び鈴ではなく、りりりりりりりりりりりりりり……と切れ目なく続く呼び鈴だったこと。当時はこれも恐かった。
 それから、おそるおそる出てみると、反応が二種類あったような気がする。受話器をとっても無言で何も聞こえなかったり、「○○試験は有効です。次にお進み下さい」という女声のアナウンスがエンドレスで流れてた時期もあった。○○の部分はききとれない。
 返信が無言だった時は恐かったけれど、あきらかに録音されたアナウンスが入るようになってからは、不思議だけれど大して恐くもなくなった。


 ずいぶん後になってから、なんかの工事で電話局から人を呼んだら、やはり切れ目のない呼び鈴が鳴って、作業員が「あ、それボクです」と電話をとったのを見た。局からの業務連絡には切れ目のなくベルを鳴らす決まりになってるらしい。

 要するに、電話の工事をした時に、正しく開通してるかどうかテストするのに114を使っていたのだろう、たぶん。


 ところで、117(時報)と177(天気予報)にも変な噂があった。
 どちらもかけると録音の音声が流れるので、こちらから話しかけても反応があるはずもないんだけれど、
「誰かいませんかー!」
などと、大声で呼びかけると返事があるというのだ。


 これも一瞬、おばけだって騒ぎになりかけた。どうやら、大声で話すと同時にアクセスしている人に聞こえる仕様だったらしい。犯罪に使われそうになって(あるいは本当に使われてしまって)、新聞に載ったこともあるらしい。らしい、というのは新聞記事自体は見たことがないから。学校の先生がそんなことを言ってたのを覚えている。

 もちろん、今は仕様が変わっているので、大声で話しても返事はないと思うけどね。


[追記]
 恐くはないけどびっくりするといえば、104で駅の電話番号を聞いて、電話を切ってから、すぐかけようと受話器をあげると、ダイヤルしてないのにつながってて「もしもし?」と言われたことがあります。
 番号を教えるついでに回線をつないでくれたらしいんですが、知らずにつながったのでものすごく驚きました。


 あ、そういえば、わたしが子どもの頃、電話帳を見ていたら、交換手を呼ぶ番号が書いてあったような気がします。「へー、今でも交換手を通せるんだ」って驚いたのを覚えてます。かけたことがないので勘違いかな?

[追記2]
 ここに書いてあることは一見すると怪談みたいな感じだけれど、どれもそういうシステムの何かが存在してて別に怪談でもなんでもないことを名言しておくのでひとつよろしく。「○○試験は有効です」っていうやつの○○も、たとえば「開通試験」とか普通の単語だけど早口で聞き取れないだけ。

[追記3]
 記事を書いてから9年くらいたっているのですが、たまにこの記事へのアクセスが増えたりします。今だと114は話し中かどうか調べるサービスに繋がるらしいです。電話をかけた先がずっと話し中だけど、本当に話し中なのか故障や受話器が外れてるとかで実際には誰も話してないのかを調べるサービスらしいですよ。わたしたちが「おばけ電話」と呼んでた頃はそういうんじゃなかったと思います(話し中調べは別の番号があったようなおぼろげな記憶が)。