ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

大丈夫なのかなあ日本の業界

 昨日はテレビ番組の制作会社から「画像を貸してよ」と言われたけど断ったって話をしました。そしたらたねさんのところから似たような経験をしたってトラックバックをもらいました。やっぱりいろんな人のところに依頼があるのねーと思う反面、かなーり驚きました。ホントにたねさんに頼んだの??

 わたくしとしては、テレビ局の制作を自称する人が求めているものは、あたりさわりのないものだという気がしていたのです。たとえば誰にでもとれそうなスナップ写真(でも被写体はこの季節には咲かない花なので自分では写せない)とか、イラストにしても、素材としてまかれているようなもの。言いかえると、著作者の個性のないものを選んでいるんじゃないかなぁと。

 前にうちに来た依頼を見ていても、この時期手に入らない野菜の写真とかですよ。著作者の個性を必要としない資料画像ばかり。偉い人に大金を払って頼むほど重要な使い方ではなく、ほんの一瞬テレビに映るだけなんだと思います。そういうものだからこそ個性はないほうがよくて、ぶっちゃけ誰がシャッター押してもおんなじじゃ〜んみたいなのが希望なんですよね。よくわかりますよ。それでもタダでじゃ嫌だけど、話次第でタダみたいに安く貸してあげないこともないですよ。

 ところが、たねさんの絵は(ごらんになればおわかりと思いますが)とても個性的で魅力的なものなんです。ご本人は卑下しておられるけど素材代わりにタダでほいほい貸し出していいような当たり障りのないものじゃないです。そういうのをちょいと貸してくれだなんてどんな神経してるんだろ。こういう用途に必用なのでいくらで貸してくださいと頼むべき。著作権に対する感覚の甘さもコワイけど、ものの価値を選び抜く目の甘さを感じて恐いです。

 でもちょっと安心。たねさんでさえそんな扱いをうけてるとは。やすく見積もられてるのは、うちだけじゃなかったのね( ̄ー ̄)←どうも安心の仕方が後ろ向きだなあ。

 それにしても、たねさんは親切だよねえ。わたくしなんか

以下の条件をすべて満たし、同意していただける場合には、無料で画像を提供いたします。
1. 著作権など諸権利は一切譲渡しません。
2. 画像と共に、当方のコピーライトと当サイトURLを明記する事。
3. その画像を使って完成した現物を当方に送付する事。

この条件を全部承諾させたうえでお金くれって言いますよ。それで断られたところでこちらは少しも困らないし、あっちもよそのウブな人を探しに行くだけなのでどーってことないもんね。

 なお、昨日の制作さんには、わりとぶっちゃけた感じで「おつきあいのあるイラストレーターさんに頼めば簡単に描いてもらえると思いますよ」とお答えしました。文面からタダでヨロシクみたいなにおいを感じたので、本当に相手にしたくなかったのです。

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 今、ふと思い出しましたが、3〜4年前のことかなあ、出版社からスパムまがいのヘンな依頼メールが届いたことがありましたよ。素材を公開しているサイトの管理人あてに一斉送信したものと思います。曰く「素材集付きのホームページデザインの入門書を企画しています。つきましては、素材を作っていただければ、そちらのホームページを宣伝させていただきます…云々」というものでした。平たく言うとですね「あんたのサイトを紹介してやるから、おれっちの本のためにタダで素材を作ってくれよ、おっけー?」ってことです。アホですかね。さすがに呆れて返事もしませんでしたが。

 これだって「あなたの絵が大好きなんです。こういうのとか、ああいのととか、もっといろんな人に知ってもらいたい。だから僕の本に協力してください」って言うんだったら、タダでいいかなって思っちゃったりするかもしれないんですけどね(でもお金はもらうと思う)。そういうんじゃないんです。あきらかに「素材」という言葉に反応して、その人がどんなもの作ってるかなんて、少しも見ずにメールしてる。それがムカつく。
 だってうちのは珍獣様による珍獣様のための素材集なので、よそで使っても落ち着かないと思います。今更はずかしいからリンクしないけど、興味があるなら珍獣の館の素材工房につっこんでありますんでお好きなように御覧ください。壁紙とか、アイコンのような「素材」として公開してるものだったら、自分のサイトに貼ってみたい方は使っちゃっていいですよ。ただし自作素材みたいな顔して再配布したりしないでね(しても恥かくだけですけどね)。素材以外の文章や絵の転載はお断りしてます。