ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

改めてハウルについて考える

 「ハウルの動く城」というキーワードから来てくれる人が多いのでびっくり。うちなんかろくな情報のっけてないんだけど…と、ハウルでひっかかるよその日記を見に行ってみると、「見に行った」「面白かった」以上終わり。なんだ、うちの情報ってかなーーーーーり濃いじゃん(下を見て納得する悪い見本)。まあ、濃かろうが薄かろうが、自分の好きなこと書くのが日記というものだわ。


 で、ハウルですが、昔話みたいなテイストだと言えば聞こえはいいけど、やっぱり厚みを感じない恋心。ソフィーがハウルに入れ込んでるのは、おそらく一目惚れがきっかけで、理由は特にないんだと思う。あるいは運命ってやつも恋の後押しをしたかもしれないけれど、そんなものに後押しされて万事好転するような話じゃ見てるこっちは納得はできないわけです。
 動く城での生活は大変なこともたくさん、楽しいこともたくさん。いや、あれはどう考えても楽しい。惚れた相手には謎も多いけどとりあえず親切にしてくれるし、そんな恵まれた環境で、ソフィーになんの葛藤があり、ハウルの真実を見抜き、ハウルを選んだのか? いいえ、選んでない。冴えない自分の前に突然ふってわいた美形に一目惚れして舞い上がってるだけなんです。
 それなのに「彼は戦争の手伝いなんかしない。魔王なんかにならない。わたしはそう信じる」と言い切る彼女の強さはどこからくるの? 単なる無知、それとも無邪気さ? たしかに彼女の前向きさは自分に科せられた呪いを解く力にはなるだろうけれど、ハウルが自ら背負った契約と呪いを解くには、あまりにも役不足ではないかしら。
 『千と千尋の神隠し』で、さんざん大騒ぎしたあげくに「愛だね」で決着して終わってるのは主人公が幼いということで納得しようものですが、ソフィーは若いといったってもう18じゃありませんか。一目惚れだけで突っ走ってハッピーエンドなんて、あまりにも薄味すぎていただけない。塩じゃ塩。唐辛子も必要。傷口にぬりたくってひーひー言いながら蜂蜜の海を探しに行ってください。お願いします。
 それでも『ハウル…』を面白いと感じさせるのは、やはりアニメーションとしての出来の良さによるものだったり、脇役達の魅力であったり、画力で作り出した世界観であったりするわけですが、彼らにもう一度会いたいとか、あの世界にもう一度のめりこみたいと思えるほどの強い印象は残りません。やはり薄味すぎるストーリーのせいかと思います。残念、味の素ですらさとうきびからできてますから、斬り(意味不明)。