ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

都民の日なのでプチ庭園巡りをした

 10月1日は都民の日なので都内のあちこちの施設が無料開放されていました。動物園や水族館も無料になりますが、今回はちょっと目先を変えてプチ庭園巡りをしてみました。プチというのは二カ所しかまわれなかったから。

 最初は北区にある旧古河庭園です。JR上中里駅から徒歩七分。古河財閥の持ち物だったって話ですが古河さんて誰? 特に目的もなく無料だというだけで見にいったので知識はまるでありません。

 そんな状態なので、何がどう無料開放なのかも良く知らずに行ってしまいまして、現地について「入場料が無料」だということにはじめて気づきました。旧古河庭園にはジョサイア・コンドル設計の洋館が建っているのに、「洋館建物内の見学は、往復はがきによる事前の申し込みが原則」だそうで、申し込みだけでなく、入園料とは別に見学会参加費が525円かかるそうです。はー、そうなの。洋館内に喫茶コーナーもあるみたいでしたけど、メニューを見たらコーヒー一杯で800円もするみたいでした。申し込みなしで入れるかどうかすらわかんないので通過。

 仕方なく(というか、もともと何が見たくて来たというわけじゃないんですけど)庭園だけ見てまわりました。旧古河庭園には洋館からすぐに見える場所にバラ園があります。その外側は日本庭園になってました。ちょうどスダジイの実がなる季節だったので、風がふくたびに高い木の上からスダジイの実がバラバラとふってくるのが面白かったです。

http://www.tokyo-park.or.jp/kouen/park.cgi?id=17旧古河庭園

ランチタイム

 お昼は旧古河庭園近くのレストラン伽羅でロースカツ定食を食べました。ここは昭和の香りを残した古い建物のまま営業をしている洋食屋さんです。三角に折った紙ナプキンまで懐かしい香りです。写真にもちらっと写ってますけど、壁なんてビニールレザーをソファーみたいにむっちり貼ってあって「三十年前の」豪華な作りなんです。ロースカツ美味しかったー。


http://restaurantkyara.hp.infoseek.co.jp/

プチ庭園めぐりのつづき

 次に目指したのは池之端にある旧岩崎邸庭園です。三菱を創設した人の長男が立てた洋館だそうです。JR御徒町駅から徒歩15分。ここも何が見たくて来たというわけではありません。無料になってるところのリストを見て適当にえらんだ場所です。

 本当にまったくなんの知識もなく来たのですが、ここにある洋館も設計者はジョサイア・コンドルだそうです。偶然でコンドル続きかと感激しそうになりましたが、冷静に考えると、この時代に西洋建築を設計できた人が少ないので、あちこちの有名な建物がのきなみコンドルの作だったりするのでした。コンドルは明治政府に招聘されて日本に来たイギリスの建築家で、鹿鳴館を作った人として歴史の教科書にも載ってます。

 旧古河庭園の洋館は事前予約がないと見られませんが、旧岩崎邸は急に見に来ても中に入れるようです。旧岩崎邸庭園は、戦後GHQに接収されたり、日本の裁判所関係の研修所(ごめん記憶があやふや)に使われていたせいもあって、庭園自体は作り替えられてもとの状態じゃないそうです。作り替えられた歴史もおもしろいのですが、やはり見所は洋館内部です。ちょうど無料ガイド中だったので、参加手続きはしてませんが、後ろからこっそりついて歩いて話を聞きました。洋館といってもイギリス経由のインド式アラベスクや、イギリス様式、フランス様式など、さまざま混じったデザインだそうです。アラベスクっぽい飾りが目立ったことくらいしかわたしにはわかりませんでした。そのほか、いろいろおもしろいこと言ってたけど長くなるので割愛。

 そんなこんなで見学自体は面白かったのですが、とにかく職員さん(いやボランティアかも)が妙にうるさいんです。ガイドさんの話を聞いてる途中に割り込んで来て「ガイドツアーに参加しない人もいるんですから後ろをあけてください」とか、そうするのが当然だって顔して注意しにくる。もちろん言ってることはわかります。「すいません、もうちょっと奥へ」とか言われれば、あらゴメンナサイってなもんです。でもそこの人の言い方はいちいちカチンとくるのですね(笑)そういう物言いをする人がその人だけならその人のパーソナリティーなんだなぁと思うんですが、別の人が入り口で、ペットボトル持ってる人に「ここは重要文化財ですからねえ、ペットボトルはいけませんよ。重要文化財なんですよ」って感じでおしつけがましく注意してるのが端で見てても鼻につくというか、なんというか。悪い意味で事務的じゃないんです。なんらかのオーラが漂ってる。重要文化財の管理を手伝ってるんだぞという自負みたいなものがにじみ出ていて、ある意味ほほえましいんですけど。

 ちなみに、旧岩崎邸庭園の脇には、さだまさしが「忍ぶ不忍(しのばず)無縁坂」と歌った坂があります。

http://www.tokyo-park.or.jp/kouen/park.cgi?id=77旧岩崎庭園

羽田健太郎のコンサートを見に行った

 昼間はプチ庭園巡りで、夕方からは青戸のシンフォニーヒルズで羽田健太郎のゆかいなベートーヴェンというというコンサートを見ました。ハネケンベートーヴェンのコスプレをして出てきて親父ギャグ炸裂トークでクラシックを紹介する初心者向けの演目です。うヴァイオリン 2、ヴィオラ 1、チェロ 1、コントラバス 1、フルート1、クラリネット 1、ファゴット 1、ホルン 2 という10人の楽隊+ピアノ&指揮のハネケンという小編成で、全員がベートーヴェンの時代のコスプレをしてました。

 曲自体よりMCのほうが長いくらいのコンサートです。2時間15分の予定だったみたいだけど3時間近くやってました。はげしく子供向きかっていうと、ギャグは大人向けだし、大人も子供も楽しめるファミリー系コンサートでした。この日のハネケンはテレビで見るより丸かったです。「題名のない音楽会」に出てる時は、まわりにオーケストラの団員が大勢いて、会場もものすごく広いんです。今回は会場がそれほど広くなかったのでハネケンの大きさが際だって見えるのでした。

 ついでだからへたくそなイラストでも書いてみたり。服の色とか適当だけどこんなんだったよ。


<演目>(全部ベートーヴェン作品)

◎ピアノ協奏曲第5番「皇帝」より 第一楽章
 「この曲は高音から低音まで自在に音が動く"高低"差のある曲だから皇帝。(ヴィオラのほうをむいて)"肯定"も否定もしない?」と最初からダジャレ炸裂。

◎ヴァイオリン・ソナタ「春」より 第一楽章

◎ピアノ・ソナタ第14番「月光」 全曲
 この曲だけハネケンのピアノソロでしたが、この曲で寝たって人は多いはず。「月光」で観客を寝かす人ってかなりの腕前だと思う。子供なんかシビアなもんで、それまでおとなしかったのに椅子から立ったり座ったり忙しくなってました。ハネケン、歳食った? それとも緊張感たりない? わたくし的には世界三大かっこいいデブのひとりにハネケンが入ってまして、あのタラコのような指が鍵盤上を華麗に舞うのがたまらんのですが、今日のはちょっといけませんねーという感じ。

交響曲第5番「運命」より 第一楽章

(休憩)

ハネケンと連弾しよう「トルコ行進曲
 コンサートがはじまる前に、ハネケンと連弾したい人は申込用紙を書いて提出してたみたいなんですが、その中からふたり選ばれて舞台にあがってました。抽選会も舞台でやって、当選するたびに福引きの時のハンドベルをガランガラン鳴らしてました。

 選ばれたのは小学五年生の男の子と、45歳のピアノの先生(女性)でした。男の子は「ピアノの練習は楽しい?」と聞かれて「あんまり楽しくない」と言ってました。

ハネケンのおもしろ楽器辞典
 今日の出し物に使われた楽器を紹介するコーナー。親父ギャグ炸裂。楽器の話してる時より関係ない話のほうが長いくらい。

◎七重奏曲よりメヌエット

交響曲第6番「田園」より 第一楽章

交響曲第9番「合唱付き」より 「歓喜の歌」
 合唱団はいないので、プログラムについてる日本語の歌詞(晴れたる青空、流れる雲よ…っていうアレ)を見ながら観客が歌いました。

◎アンコール曲・交響曲第5番「運命」より 第四楽章


http://www.haneken.com/羽田健太郎公式サイト