ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

スクナヒコナと蚕

ふと思いついたことだが、スクナヒコナという神さまの伝説は養蚕に関係があるのではないだろうか。 茨城県に「金色姫」という昔話がある。北天竺のお姫様が継母にいじめられ桑の大木をくりぬいて作った筒の形をした船に乗って日本に漂流してくるという話だ。…

ホタル・螢・ほたる・星垂る・火垂る(参考『蝶の幻想』)

日本には蛍を捕まえて売る商売があった。旅館や料亭などにおろし、宴会のときに放って客人を喜ばせる。蛍の成虫は弱く寿命も短いため、捕まえて籠にいれておくとすぐに死んでしまう。ある蛍問屋では毎年五升もの蛍を始末している。死んだ蛍は薬になる。蛍の…

雄略天皇と虻と蜻蛉(参考『古事記』『日本書紀』)

雄略天皇が吉野のあきづのにいでまして狩を楽しまれた折りに、虻(アブ)が飛んできて御腕を噛んだ。そこへ蜻蛉(トンボ)が飛んできて虻をつかまえて飛び去った。天皇は家来に命じて歌を作らせ蜻蛉をたたえた。その歌の大意は「狩の獲物を待っていると、虻…

トンボを呼ぶ童歌(参考『蝶の幻想』)

東京の子供たちは「とんぼとんぼ お泊まり 明日の市に 塩辛買うて ねぶらっしょう」と言いながら蜻蛉を追ったという。おそらくシオカラトンボだったのだろう。

トンボの伝説(参考『蝶の幻想』)

蜻蛉の背中に仏像の形に似た文様があることから、蜻蛉は観音様を背負っているとも言われる。どの部分のことを言っているのか、著者の八雲ははっきり書いていない。また、蜻蛉を捕る子は「知恵を得ぬ」という言い伝えがあったらしい。これは蜻蛉が仏様の乗り…

ウスバキトンボの伝説(参考『蝶の幻想』)

ウスバキトンボの別名を精霊蜻蛉と呼ぶ。これは旧暦の盂蘭盆会の頃に現れるため、死者が乗るための翼のある馬の役目をすると考えられている。キリスト教の万聖節(ハロウィーン)と同じ意味の祭日のこの祭日の間、子供たちは家の中に飛び込んでくる蜻蛉(そ…

ツクツクホウシ(参考『蝶の幻想』)

ツクツクホウシの鳴き声は「つくつくほうし」あるいは「つくつくぼうし」「ちょこちょこういす」と表現されるが、ある言い伝えでは筑紫生まれの男が故郷を遠く離れて病死して蝉になり、「筑紫恋し」と鳴くようになったとも。

蝉の古名(参考『蝶の幻想』)

ハルゼミ:馬蝉 熊蝉 クマゼミ:しんねしんね(鳴き声を模したものか?) ニイニイゼミ:麦刈蝉(麦刈りの季節に表れるから) 五色蝉

アナクレオンの詩(参考『蝶の幻想』)

二千四百年前(と、小泉八雲が言っている)の昔に書かれた蝉賛歌。以下は八雲による英文を日本語に訳したものからのさらに抜き書き。「蝉よ、そなたは幸せな者。そなたは露だけで生き、王者のように高い木の上で鳴くのだから。季節がそなたにもたらすもの、…

陸雲による『蝉の五徳』(参考『蝶の幻想』)

一、蝉が頭に持つ文様は書かれた文学をあらわす。 二、蝉は地上にあるものを食べず露だけを飲んで生きる。清潔・清廉・礼節の表れである。 三、蝉は一定の季節に表れる。定説、誠実、真実の表れ。 四、蝉は麦や米の贈り物を受けない(害虫でないということ?…