ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

ラジオ・キラー


NHKFM青春アドベンチャーで放映中のラジオドラマの原作本。ラジオの放送局を占拠した犯人は、人質の命をかけたキャッシュコールをやると宣言。無作為に選ばれた番号に電話をかけ、出た人が正しいキーワードを言えば人質を解放、そうでなければ射殺するというのだった。一方交渉人のイーラは娘の自殺を止められなかったことを苦にしてアルコールにおぼれている。そんなイーラを仕事上、恋愛上のパートナーであるゲッツが強引な方法で迎えにくるのだった。イーラと犯人との交渉、そして、本当の敵は一体誰なのか? 読み出したらやめられないサイコスリラーの傑作。

# ラジオを聞いてたら我慢できなくなったのでー。
青春アドベンチャー(ラジオドラマ)
http://www.nhk.or.jp/audio/prog_se_future.html


◎原作者セバスティアン・フィツェックのサイト(ドイツ語・英語)
http://www.sebastianfitzek.de/



フィツェックの処女作
『治療島』
 著名な精神科医のヴィクトルは、謎の病気で苦しむ娘を連れ、あちこちの名医をたずね歩いた。ところがある日、病院の待合室で娘が忽然と消える。カリスマ医師の娘が行方不明。騒ぎ出すマスコミ。警察の懸命な捜査にもかかわらず、娘の行方は杳として知れなかった。それから四年後。ヴィクトルは雑誌社から依頼された記事を書くため別荘のある島にやってくるが、小説家のアンナ・シュピーゲルと名乗る謎の女がやってきて、先生のカウンセリングを受けたいのだという。彼女は統合失調症であると告白し、その特異な症状として、自分が執筆した小説の登場人物が幻覚として現れるのだと言った。とまどいながら話を聞き始めるヴィクトルは耳を疑う。アンナが幻覚だという少女の話は、どこをどうとってもヴィクトルの娘の話としか思えなかったからだ。

 ドイツでは映画化も決定し、2008年から撮影に入る予定とのこと(実際どうなったかは不明)。読み始めると止まらない、ノンストップサイコスリラー。とにかく面白く、数時間で一気に読み切ってしまった。



三作目『前世療法』
 刑事事件を扱う敏腕弁護士のところに昔の彼女から電話がかかってくる。彼女は看護師で、自分が担当している重病の少年ジーモンが殺人を犯したので助けてほしいという。しかし少年が人を殺したのは10年も前。少年の年齢は10歳だ。少年は前世療法士に催眠術をかけられて、前世の犯罪を思い出したのだという……!



最新作『サイコブレイカー』
心理学実験と称して謎のカルテを手渡される学生たち。そこにはベルリン郊外の精神病院で起こった猟奇事件がつづられていた。数週間前からベルリンで多発したサイコブレイカー事件。その犯人が病院に紛れ込み、美人精神科医の精神を破壊して逃げたというのだ。救助が来るまで病院はシャッターで封鎖されたが、逃げたはずの犯人が、なぜか病院内にいることが判明する。しかしシャッターを開けられる院長は犯人により惨殺されてしまった! 身を守るために団結する職員と患者たち。その結末は? そして、このような物語を読ませる心理学実験の目的は一体……??