ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

点滴を免除してもらた

昨日の点滴は消灯直前に終わり、夜中のトイレも思ったより近くはなく寝る前に行っただけでした。
ところが点滴針が刺さっている左腕が痛くて寝られないんです。明日も点滴があるので出来れば抜きたくないし、刺し直そうにも右手に怪我をしているので左の別の血管をあたるしかなく、それも難しい状況です。
仕方なく暗い病室でDSの漢字検定なんかしてまぎらわしていたのですが、そのうちイライラが頂点に達してタッチパネルをペン先でカンカンたたいてある自分に気づき、あきらめて針を抜いてもらった。
そこで問題です。明日も水分をとらねばならんのです。しかし点滴針を刺す余地はありません。黙っていると痛かろうが何だろうが医者は点滴を強要すると思います。それが仕事ですから。しかしこっちもオコチャマではないのでそれなりの根拠ともに代案を出して紳士的かつ強固に拒否せねばなりません。
点滴の目的は水分をとること。腎臓に負担をかける抗癌剤を流してしまおうということでしょう。量は4リットルくらい予定されてる。一日かけていいのだから口から飲めない量じゃない。経口摂取と点滴の違いは吸収率と速度です。腸がよわっていると飲んだ分が尿に回らない可能性もあるけれど、それは今心配しても仕方ない。尿になるまでの時間については早朝からアイソトニック飲料を飲んでカバーしてみよう。ほかに吐き気どめと、場合によっては利尿剤が点滴で入るかもだけど、もともと吐き気のでない体質だし、予防的に使うとしても口から錠剤をのめば用が足りるはずた。理論的には問題なかんべ。
こうして夜が明けたのでございます。左腕はまだ痛いのでやはり点滴は拒否したい。自販機でポカリを購入、朝飯前に500mlのみ干す。看護婦さんがやってきたので点滴のことを相談。想像通り点滴の必要性を説かれたので口から飲めばいいはずだと主張。さらに、右手の怪我対策で抗生剤の点滴もあるからと説得が入りそうになったけど、幸い怪我はこれまでの治療と珍獣力によって膿もとまりふさがっているので抗生剤自体が不要、念のために錠剤を飲めば十分と説明。あとは、あなたには聞いてない、医師に確認してオーラを発射。聞きに行ってもらった。看護師の立場で患者の大胆な希望を飲めないのはわかってる。最終的には医師に話を通してもらうしかないんだけど、すぐに聞きに行ってくれる人と、そうでない人がいる。
待つ事しばし。医師がすっ飛んで来るかと思ったけど、看護婦さんがやってきて、薬は経口で、水も2リットル以上を目標に経口で、もし尿量が少なすぎたら我慢して点滴刺すよ、という結論にたっしました。
そうと決まったら実行あるのみ。朝食後に売店が開いたのを見はからって2リットルの生茶を二本買った。大瓶は生茶しかなかったのである。わたしは態度がでかくて不満の多い不良患者だけれど自分から発案したことは実行するタイプ。現在お昼過ぎ。すでに1500ml以上飲んだ。問題の尿量は自分でも心配だったけど、想像以上に順調で先月点滴で摂取してた時より多いくらい。これなら利尿剤もいらんわ。これまでおとなしく点滴されてた自分があほらしくなってきた。
と、いうところで便所に行きたくなったのでおしまい。ちなみに、良い子の癌患者のみなさんでカルボプラチン等プラチナ系の薬をやってる人は素直に点滴してもらったほうがよいです。世間的には本当に尿が出なくなちゃう人が多いみたい。わたしはこれまでの経験で出がいいことがわかってました。医師と看護師を言いまかしても点滴を拒否したのはそういうわけ。

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