ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

饅頭をはじめて作った男

 唐突に思い出したのでネタ袋。
 このへんで「日本におまんじゅうが伝わったのは14世紀半ば。中国の禅僧 林(りん)師 によるものとのこと」という話をしているのですが、中国の伝説によれば、世界ではじめて饅頭を作ったのは三国志で有名な諸葛孔明だということになってます。
 孔明が南蛮を平定して都に帰ろうとすると、濾水という大河が荒れて船を出すことが出来ませんでした。河がいつまでも静まらないので村人は恐れて「これは河の神と神だ兵たちの祟りに違いない。四十九個の人の首と、牛と羊を河の神に捧げなければ河は静まらないだろう」と言いました。
 これを聞いた孔明は、ここには人身御供という悪い習いが残っているのかと嘆き、料理人に命じて小麦粉を捏ねたものに牛と羊の肉を詰めて人の頭の形に作らせました。これが饅頭のはじまりで、饅頭という言葉に頭という文字があるのはそのためです。孔明が河の神に饅頭を捧げて祈ったところ、荒れ狂う波が静まり、一行は無事に都へ帰還することができました。
 これは『三国志演義』という中国の古典に出てきます、この本自体がかなり読み物的な色が濃く、史実というよりは言い伝えに近いんですけど。昔、台湾の人に「孔明? 知ってる知ってる、饅頭を発明した人ね」って冗談で言ったら「あれは作り話!」って反論されてしまいました(笑)