レッツ・プレイ・勘違い
世の中にはさまざまな勘違いがある。荒城の月を工場の月だと思っている日本人は300万人いるといわれているし、日本が中国大陸のどこかにあると思っている小粋なアメリカ人も5000万人くらいいるはずだ(たぶん)。
珍獣様ことわたくしも、過去に何度も勘違いの歴史を披露してきた。
純真な子珍獣だったころ『線路は続くよどこまでも』という歌を「春、金町まで」だと本気で信じていたこともあった。当然のことだが月は人気のなくなった寂しい工場の上に出るのもだと思っていた。工場で花の宴なんか開いて何が楽しいのかよくわからないが、そう思っていたんだから仕方がないのだ。
5年前までカモノハシを有袋類だと思いこんでいた。図鑑のカンガルーと同じページにカモノハシも載ってたからだ。カモノハシに袋なんかないじゃん。そのとおり、袋なんかないのだ。ないことを知っていながら有袋類だと思い込み、ふーん、ないやつもいるんだーなどと調子こいてた時代もあった。本当だ。
そしてきわめつきは、アコーディオンに対するワコーディオンの存在である。ロシア民謡『トロイカ』の歌詞に「響けワコウドの歌、高鳴れバイヤン」とあるのを、ずっとずっと楽器の名前だと思いこんでいたのだ。バイヤンはアコーディオンに似たロシアの楽器。そしてワコウドはワコーディオンの略だと思っていた。ギターにアコースティックとそうでないのがあるように、アコーディオンに対してワコーディオンがあるのだと…ここまで来ると勘違いの域を超越した妄想と幻想の世界である。
そしてある日、わたくしは悟った。
重要なことは勘違いの修正ではなく芸術への昇華ではないかと!
が、しかし。
よく考えたら本人が勘違いだと気づかなければ、勘違いを勘違いとして極めることはできなかったりするのである。
結局お勉強しなきゃだめってことね。
ああ、おなかすいた。今夜は餃子にしよう。
ちなみに、わたくし、アコンカグァをアフリカの山だと思ってました。さきほど心配になって検索してみたらアンデス山脈の一部だって…あははは。
# 下のコメントでもつっこまれている通り、単孔類にも子をそだてる袋らしきものがあるそうです。そう思うと単純に袋のあるなしで有袋類と単孔類を決めるのははやり早計なのかも。単孔類特有のふくろのつくりってあるのかしら。たしか、有袋類の雌はふくろの中に乳首があるんですが、単孔類の場合は??? カモノハシなどは乳首そのものがなくて、体からしみだしてくる乳を子がなめるんだと聞きましたが。