ネタ袋

不思議なことや、勉強になりそうな事を書きとめておくブログで、かつては日常の記録としても使われていたことがありますが、これからは不思議な話等をごくごくたまーに更新するかもしれません。

オオオニバス(所さんの目がテン)

 オオオニバスは南米に自生するスイレン科の植物で、アマゾンに生えるオオオニバスパラグアイに生えるパラグアイオオオニバスなど、何種か存在する。

 オオオニバスといえば、葉の縁が立ち上がって、ちょうどお盆のような状態になるのが有名で、お盆状の葉の上に子供が乗っても沈まないというのも有名な話。浮力の秘密は葉の形状と、葉脈に含まれている大量の空気。

 番組では、巨漢の矢野アナウンサーをオオオニバスに乗せて浮くかどうか実験していた。結論から言うと、浮いた。バランスを崩して浸水してしまい、すぐ沈んだけれど。

 浮力自体は充分あって、大人の体重でも充分に浮かせることができるらしい。ただ、一箇所に体重がかかると葉が破けてしまうので、番組中では葉と同じ大きさの円盤を作って葉に乗せ、その上に人が乗る形で実験していた。円盤の重さと矢野アナウンサーの体重あわせて100kgは超えていた。オオオニバスすごい。


スイレン(睡蓮)----スイレンスイレン
・葉にV字の切れ込みがある
・葉は水面に浮く

# 葉に子供を乗せられるので有名なオオオニバスは、名前はハスでもスイレン科。よく見ると葉の縁の部分に一箇所切れ込みがある。


ハス(蓮)----ハス科ハス属
・葉に切れ込みはない
・水面に浮く葉と、茎が水面から出て立ち上がる葉がある

生ビールの生って何?(所さんの目がテン)

 ビールは麦を発芽させた麦芽をすりつぶし、水とホップを加えて加熱して作った麦芽ジュースを酵母菌で発酵させ、2ヶ月ほど熟成させて作る。

 熟成が終わったビールは、そのままだと酵母菌が生きていて、常温に暖めると発酵が進んで味が変わってしまう。いわゆる生ビールは、発酵が進まないように低温のまま輸送・保存したもののこと。

 酵母菌の活動を止めるため、摂氏70度くらいの低温で殺菌したものを加熱処理ビールという。1970年代の日本のビールはほとんどが加熱処理ビールで、生ビールと呼べるものは総生産量の9%くらいだった。

 ところが、ビールを加熱処理せずに酵母菌を取り除く方法が開発され、現在日本でビールとして売られているもののほとんどは、「生」と銘打っていないものでもほとんどが生ビールだという。

 珪藻土といって、太古の海で植物プランクトンが堆積してできた土を熟成の終わったビールに混ぜると、珪藻土酵母菌がくっつく。これを濾過すると過熱せずに酵母菌を取り除くことができる。1996年ころからこの技術が急速に普及して、今では日本のビールの99%が加熱処理していない「生ビール」だそうである。


 ちなみに、ビールの原料である麦芽は麦を発芽させたものだが、芽を使うのではなく、芽の生えた麦の、芽を取り除いた部分を使うそうである。発芽前の麦は栄養を澱粉の形で溜め込んでいるのでこのままではアルコール発酵しないらしい。発芽させると、澱粉を糖に分解してエネルギーに変えるため、麦芽は甘い。酵母菌は糖を食べてアルコールと炭酸ガスを作る。ビールの炭酸は酵母菌が作るが、それだけではジョッキからあふれる泡にはならない。麦芽液にホップを加えると苦味と泡ができる。

# 100%果汁のジュースに蜂蜜を加えて発酵させると、原始的な酒(どぶろくというか、猿酒というか…)になる。実際に作ってみたことがあるが、確かに炭酸ガスの溶けた酒っぽいものができた。シュワシュワしていたがビールのような泡にはならなかった。どちらかといえばスパークリングワインのような状態。

# 炭酸ガスはわりと簡単に発生する。コツは密閉容器を使うこと。発酵を促すのに酵母がなければイースト菌をちょっぴり入れるといい。密閉容器の中で炭酸ガスが発生すると、ガスが逃げ場を失ってジュースの中に溶ける。やるならガラス瓶でどうぞ。ペットボトルで実験すると爆発するので。恥ずかしい話だが、レモン果汁の瓶を真夏に冷蔵庫に入れ忘れ、気づいた時には炭酸ジュースになっていたこともある。糖分を添加しなかったのでアルコール発酵はしなかった。


 ドイツでビール作りが発達したのは、気候的にワインの原料になるブドウを栽培しにくかったため、代わりになるお酒としてビールが盛んに作られたため。ドイツ国内にはビールと呼べるものが5000種類あると言われている。

# ビールのルーツは古代エジプトだと言われているが、エジプトのビールは麦ジュースを自然発酵させたようなもので、今のビールとはまるで味の違う代物だったらしい(たぶんホップ入ってないし)。神話によれば、人類が堕落して神をあがめなくなった時、太陽神はセクメト女神を地上に遣わして人類を滅ぼそうとした。けれど、途中で人間たちを哀れに思って人類滅亡計画を中止しようとしたが、セクメト女神は殺戮に夢中になり太陽神の言うことを聞かなかった。そこで、神々が大量のビールを作り地上に降らせ、セクメト女神はビールを飲んで酔っ払い、やっと暴走をやめたと言われている。

ビール腹はウソ?(所さんの目がテン)

 俗に、ビールを飲みすぎると太ってビール腹になると言うが、ビールのカロリーの70%はアルコールで、アルコールのカロリーは発熱などに使われて脂肪になることはない。つまり、ビールだけ飲んでいるなら太らないはず。

 ところが、ビールを飲むと胃が活発に動き始め、通常より食欲がわいてツマミを沢山食べてしまう。和牛を太らせるのにビールを飲ませるが、それとまったく同じ理屈である。番組では水にバリウムを溶かしたものと、ビールにバリウムを溶かしたものを飲んでレントゲン写真で胃の動きを調べていたが、ビールを飲むと胃が活発に動いてバリウムを腸に送り込んでいた。

クジャクが飾り羽を広げる時間帯は?(所さんの目がテン)

 クジャクには、インドに生息するインドクジャクと、ミャンマービルマ)以東に生息するマクジャクがいるが、どちらも暑い地方で暮らすため、午後の暑い時間に体を休める性質がある。

 そのため、動物園でもお昼から午後3時頃までは活動が鈍く、あまり羽を広げない。クジャクが飾り羽を広げるのを見たければ、開園直後の10時頃か、午後3時〜4時頃に行くのがいい。または、曇りで涼しい日を選べば真昼間でも羽を広げることがある。

 クジャクは夏から秋にかけて羽が生え変わるので、11月ごろ見に行くと飾り羽が抜けてみすぼらしくなったオスばかりになっていることがあるらしい。12月には新しい羽が生えてくる。春から初夏にかけての行楽シーズンがクジャクの見ごろ。

 ちなみに、クジャクの飾り羽は尾羽ではなく、尾羽の上に生えている上尾筒と呼ばれる飾り羽である。尾羽をそらすと飾りばねが立ち上がって扇のようになる。飾り羽があるのはオスだけで、広げるのは求愛のため。オスのクジャクは羽を広げたままメスにのしかかって交尾をする。かなり情熱的である。

 動物園のクジャクは風切り羽を切ってあるのかほとんど飛ばないが、野生のクジャクは空を飛ぶ。オスのクジャクはあの長い飾り羽を垂らして優雅に飛ぶが、まるで鳳凰が飛んでいるのを見るようだ。飾り羽は求愛のためだけに存在していて、飛ぶときにはなんの役にもたたないらしい。若いクジャクには飾り羽はない。生後4年くらいして性的に成熟すると生えてくる。

スイカ(所さんの目がテン)

 スイカの原産地はアフリカのカラハリ砂漠。日本には江戸時代に中国経由で伝来した。中国の西から来たので西瓜と書いてスイカと読む。#中国語ではシーグァ。おそらく中国語の発音がそのまま日本語になってスイカになったのではないかと。

 スイカの原種はメロンくらいの大きさで、皮の色は薄い緑または黄色で、縞模様が薄い。果肉は淡い黄色。味は苦味があり甘くはない。原産地ではスイカを水筒代わりにしている。スイカの上四分の一くらいを切り取って、棒で果肉を潰してスイカジュースにして、手ですくって飲む。

 スイカはメロンに比べて成長が早い。原産地が砂漠だからだ。カラハリ砂漠には東京の五分の一しか雨がふらない。しかも、決まった時期にしか降らない。そのため、スイカは短期間で大量の水分を吸って成長するようにできている。あまり湿った土地で育てると病気になってしまう。日本では雨除けと保温のためにビニールをかけて育てる。

 俗に、スイカの種子は黒いしまの部分に集中していると言われているが、番組でフルーツカービングのプロに依頼して切り分けてもらったところ、種子の数は変わらなかった。しまのところにあるというのは迷信らしい。

 スイカを真横に半分に切ると、白っぽい筋のようなものがY字に通っているのが見える。維管束(いかんそく)と言って、種子に栄養を運ぶための管である。スイカの種は、維管束の両脇15度くらいのところと、三箇所の維管束の、ちょうど中間部分の両脇15度(言葉で説明しにくいなあ)のところに集中している。そのことを踏まえて60度刻みで包丁を入れると、種が表面に出て取りやすくなるそうだが……# 出すの面倒くさかったら種ごと食べたらいいのではないかと。盲腸になるとかいうのも迷信だし(笑)